2012年1月19日木曜日

「雇用・設備・債務の過剰」と減ることのない競合

日本のバブル崩壊は、「雇用・設備・債務」と言う三つの過剰と不動産バブルで説明をされることが多いのですが、世界に目を向けると同じことが起こっているなと。また、マクロ面での影響を極めて大きくしているのが、国境という障壁が極めて低くなったと言うことです。以前にもまして「ヒト・モノ・カネ」が簡単に国境を越えるようになり、「カネ」に至っては、膨大な金額がまばたきよりも早く、瞬時に国境を超えてしまうと。

先進国がわが世の春を謳歌できてきたのも、基本的には「東西冷戦」が極めて大きかったと思っています。また、教育が十分に行き届いていない、植民地支配をされてきたような国から搾取することによることも先進国には、極めてメリットが多かったのですが、それも限界に近づきつつあるなと。

新興国では、先進国の成功モデルに基づき、資本主義経済を導入し、付加価値を生む工業製品を作るという政策を掲げ、工業国を目指してきたわけですが、半導体のような特殊な業界を除いては、基本的に競争相手は大きく減ることはありません。新興国だけでなく、それに追いつけ追い越せと様々な国々がキャッチアップ戦略を行ってきたわけですが、気付いたら、生産能力が過剰になっていたと。

日本ですら、生産能力で20年前に過剰だったわけですから、中国の生産能力の過剰さは、世界経済に与える影響は極めて大きく、その低廉な労働力によって生み出された製品の競争力も極めて大きいと。

その需給ギャップは、そう簡単には解消できないだろうと思います。解消できるのは、戦争が起きるか、地震や津波などの天変地異が起きる二つしかないんじゃないかと歴史的な背景を見て思うわけです。既に、世界経済は臨界点に達していると。そうは言っても、多くの主要国が核を持ってしまい、容易に戦争ができなくなってしまったことを考えると天変地異を人為的に起こして、製造能力を削減するしかないんじゃないかと思うヒトがいてもおかしくはないと思います。あくまで天変地異は不可抗力「Act of God」ですからね。

2012年1月18日水曜日

インターネットにみる軍事技術の民生移管

農業革命、産業革命に続く第三の波としての情報革命は、極めて短い時間に世の中を劇的に変えました。私は、インターネットと併せて、携帯電話の技術も含めて、情報革命と捉えていますが、この10年、20年と言うのは、目まぐるしい変化を遂げた期間であり、今までのどの時代の10年間・20年間をとってもこれほどまでに変化があった時代と言うのはないだろうと。

さらに、技術の蓄積が行われると同時に、加速度的に世の中が高度化したことは「学問」をはじめとするアカデミックな分野での体系的な研究と資料化・DB化、さらには制度の面からは「特許」がそれを支えた側面が極めて大きいと思っています。

仕事をしていて思うことは、調べ物はインターネットでほぼ完結してしまうと言うことです。今は、多くの個人・組織が情報を世界に向けて発信していて、ケーススタディ(事例研究)を独自にすることをしなくてもよく、事例がネットを通して収集・分析することができ、膨大な時間をそれに割かなくても済むということです。今までは、ノウハウと言うのは、企業の目に見えない資産として大きな意味を持ち、属人的な側面が極めて多かったのですが、その意味が極めて小さくなったことが、インターネットの功績だと思っています。ただ、薬と同じで副作用は当然あり、工場のFA機器(ファクトリーオートメーション)による省力化と共に、今まで人が何人も関わってやっていた仕事がなくなってしまったと。いわゆる合成の誤謬に近い感じですが、個別の行動でみると非常に合理的ですが、国家や世界と言う単位で見ると人が要らなくなってしまうと・・・・。

私がいつも思うことは、軍事技術でもあり、虎の子の技術のインターネットをなぜアメリカが公開したかと言うことです。もともと、インターネットの発想は、情報拠点が爆撃などでやられてしまっても、他のバックアップの拠点を生かすことによるという集中から分散の技術にあったわけですが、それを他国に公開するデメリットのほうが多かったんじゃなかろうかと思ったのですが、公開したのは、デメリットをメリットが上回ったと思っていいのかと思います。

と言うのも、理由は大きく二つあり「既存の技術が成熟し、糞詰まりになっていた」、「放置しておけば、他の誰かが公開したので、先行者利得を得るために自分たちが公開した」と言うことがあると思います。前者は、資本主義の病理である「拡大再生産」が既存の産業では行き詰っていたため、新規市場を切り拓く必要性があったのだと思います。また、情報分野は金融と極めて親和性が高く、ハードの高度化と共に、インターネットというインフラの整備がその効果を大きくしたと思っています。

インフラを握ると言うことは極めて大きなことで、GPSの技術も過去は、意図的に精度を落とすことによって、敵を錯乱させたとも言われており、インターネットも上流をアメリカが握っていることによって、有事の際には、自分が有利にできるというだけでなく、平時にも情報を常に獲得できると言う面では、極めてメリットが多かったのだと思います。

一見、自分の首を絞めているように見えるインターネット技術ですが、やはり、放っておいても、間違いなく誰かがやったので、それじゃ、先を越されないうちに、自分たちがやっちゃおうと思うのも不思議ではありません。核の技術なんかもそうですよね。完全にあれは、先行者利得かと。

2012年1月17日火曜日

市場を拓くこととパイを奪い合うこと【レッドオーシャン、ブルーオーシャン】

マーケティングをしていると思うことは、新規市場を切り拓くことと、既存の市場のパイを奪い合うことの二つで迷うことです。前者は、通常ブルーオーシャン市場といい、試行錯誤が極めて多く、手探りで仕事を始めるため、苦労が多く「土地を耕す・肥やす・種をまく・水をやる」と言う開拓行為から、刈り取りまで、時間がかかることが結構多いんです。ただし、競争が激しくないため、先行者利得を得ることができ、利幅も大きいんです。ただし、あまりに価格を高く設定しすぎてしまうと、競合他社が参入して、その後に熾烈な価格戦争になってしまうことが多くみられます。価格設定やその後の販売戦略など、マーケティングが大きくその後に影響します。

それに対して、後者は、レッドオーシャンといい、既にマーケットがあって、リバースエンジニアリングや模倣、さらには製造設備さえ入れてしまえば特にノウハウがなくてもできてしまうことが多いため、参入障壁が低いことが挙げられます。しかし、競合が多いため、当然、利幅は小さくなります。また、大手の参入によって、その大資本を投入して、スケールメリットを追及する戦略をとられると、中小は生き残っていくことができません。この市場は、半導体や液晶などが顕著です。

私がいつも引き合いにだす、アマゾンとアップルを見てみると、アマゾンは両者を融合した戦略、アップルは、完全に新規市場を切り拓いた戦略と言えるのではないでしょうか。

ただ、今後のネットのビジネスモデルの先駆者として、アマゾンの「金太郎飴方式」のビジネスモデルは極めて、汎用性が高く、本当に色々な分野を駆逐すると思っています。その意味では、アップルなんか比べ物にならないくらいの薄気味悪い怖さすら感じています。

2012年1月16日月曜日

シンガのバブルの最終章?【高杉、ショボ杉】

シンガポールは一般の人間が不動産のライセンスの5%とも10%を持っているとも言われています。と言うのも、サイドビジネスで普通の会社に勤めている人やタクシーの運転手が副業をしているんですが、ホント、タクシードライバーや、会社の同僚が「今買わなければもっと高くなる」なーんて、異口同音に言っているので、今年がシンガポール不動産バブルの崩壊の年になると思っています。

つーか、普通のコンドーム、じゃなくてコンドミニアムがたった3年くらいで倍になってるんですよ!!ホントあり得ないと。

プールとかジムはついていますが、ホントしょぼくて、こんなので1ミリオン出すのは・・・・と思っちゃいます。今は、超円高のお陰で円換算では多少は割安感はありますが、それでも十分高いです。日本円換算で平気で億単位の物件がゴロゴロしていますから。

「水は高きから低きへ流れる」との言葉があるように、裁定取引で、割高なものはコンペティターなどが表れ、価格調整が当然なされると思っています。国土が本当にゴミみたいに小さくて、食料や水など止められたら、即死ですからね、こんな国。

よく、ケネディが「靴磨きの少年が株の話し」をするのを聞いて暴落の近いことを感じたので相場を手仕舞いしたと聞きますが、本当にそんな感じです。

ホント、今のような時代は「Cash is King」ですよね。リーマンショック後、大手企業が増資に次ぐ増資を重ねたことやなりふりかまわず現金を確保したことを思い出します。

2012年1月15日日曜日

今年の大型M&Aと大型倒産は?

やっぱり、クソ株ランキングでも上位に食い込んでいた東電とオリンパスは台風の目とでも言ったらいいんでしょうけど、第二の東電、第二のオリンパスがしっかりと株式市場を賑わせてくれると思っています。

実際、オリンパスが損失の先送りを20年近くやってこれたわけですから、他の会社でやっていないという保障は無いわけで、日本企業の体質を考えると、やっている可能性がかなり高いと。

暖簾代って、ホント、価値の算定が難しくて、オリンパスの誤魔化しスキームで大活躍してくれたわけですが、暖簾代だけでなく、負の暖簾代を計上しているところも怪しいところがたくさんだろーなと。

ソフトバンクのなんか会計書類を見ているとホントのれん代が以上で、ここに何か隠していると思っちゃいますもん。怪しい会社は、買掛金、未収入金、のれん代がたいてい膨らんでいるので、よーくわかります。

ソフトバンクの件は「ソフトバンク のれん代 債務超過」などで調べると詳しく解説しているサイトがたくさんあります。

それよりも、今度は、買う側で、金が余っている会社が「はーい」と手を上げる可能性が今年は注目されますね。純資産とかPBRなんかで余裕がありまくっている会社は、次の一手で時間を買うという選択をとって、金の有効活用をしてきますからね。富士フィルムなんかは、えげつない会社なので、驚くことをやってくると思います。



●“のれん代”急増企業に市場注目!ソフトバンク、日本板硝子
http://www.zakzak.co.jp/zakspa/news/20111210/zsp111210114...

2012年1月14日土曜日

世界戦略車カムリとトヨタ車の凋落

東南アジア地区でアッパーミドルクラスの定番として腐るほど見かけるのがカムリ。日本ですと、カローラのちょっと上くらいのイメージしかないんですが、東南アジア地区だけでなく、北米でもトヨタの世界戦略車としてかなり人気があるんです。それよりも驚いたのは、日本仕様とは全くデザインが違うこと。ホント全くの別の車に見えますよ。昔の、マークⅡ、クレスタそしてチェーサーのようなプラットフォームは共通で、外見が違うっていうような感じです。まぁ、カムリはFFで、日本のマーケティング的に、マークXやクラウンクラスとかち合う訳で、立派なデザインにして、売れてもらっては困るので、日本仕様とは大きく違うのかもですね。それにしても東南アジア地区のカムリはカッコよくて、乗り心地がいいです。

実際、中は相当広く、ちょっと前のセルシオよりも広いと感じたくらいです。気持ち的にはレクサスのLSにはかなわないけど、GSには十分かなうレベルじゃないかなと思いました。最終型のセルシオよりも室内は広く、しかもインテリアも豪華な感じがしました。まぁ、メーターはセルシオの方が全然いい訳ですが・・・。
東南アジア仕様のカムリ(Camry)は、タイで作られていて、たしかフォーチュナー(Fortuner)やヴィオス(Vios)、カローラ・アルティス(Corolla Altis)やアクシオ(Axio)も私の知る限り、タイで作られています。この5車種は、東南アジアじゃ結構見て、マレーシアやベトナム、フィリピン、インドネシアでもバンバン走っています。さーて、カムリなんですけど前席も相当快適ですけど、後席もかなり快適なんです。FFということもあって、足元がむちゃくちゃ広いんですよね。ホント、日本仕様とは全く外見が異なって、日本仕様もこんな感じにしたら売れるんじゃないかと思いましたけど、やっぱり日本じゃ高級車はFRという意識があって、マーケティング的に駄目らしいです。

それよりも、私が7年前にシンガポールにいた時は、韓国車なんて殆どいなかったんですが、今は、タクシーは韓国車だらけなんです。最大手のタクシー会社が入札で、ヒュンダイを選んだようで、どんどん増殖しているんです。

ちなみに三つ目の写真の左がクラウンコンフォート、右がヒュンダイのソナタです。韓国車は駄目駄目なイメージがあったんですが、これが意外や意外、結構いけるんですよね。でも、やっぱり、自分では乗りたくないですけどw

ホント、超円高で大変ですけど、日本の基幹産業な訳ですから、がんばってもらいたいもんです。ちなみにトヨタは、タイ、マレーシア、インドネシアに工場がそれぞれあってマレーシアのシャアラム工場では、セダンのビオスSUVのフォーチュナー、ピックアップトラックのハイラックス、ミニバンのイノーバ、ワンボックス車のハイエースを生産しており、日野とダイハツのトラックも作っていると言うことです。OEMで外見は全く同じなんですがエンブレムが違うダイハツ工業が出資するプロドゥアの工場でミニバンのアバンザを作っています。ちなみに、セダンのアルティスはタイ、SUVのラッシュはインドネシアから輸入しているよーです。




●現代自動車、星タクシー最大手に3000台納入
(2010年3月11日)
 http://auto-affairs.com/news/1003/100311-3.html


2012年1月12日木曜日

反省汁!!

語源が、某国の国会議員が、日本の国会議事堂前で座り込みハンガーストライキをやって「日本は反省しる!」と書いてプラカードを掲げていたことを、つい先ほど知りました。