2012年1月15日日曜日

今年の大型M&Aと大型倒産は?

やっぱり、クソ株ランキングでも上位に食い込んでいた東電とオリンパスは台風の目とでも言ったらいいんでしょうけど、第二の東電、第二のオリンパスがしっかりと株式市場を賑わせてくれると思っています。

実際、オリンパスが損失の先送りを20年近くやってこれたわけですから、他の会社でやっていないという保障は無いわけで、日本企業の体質を考えると、やっている可能性がかなり高いと。

暖簾代って、ホント、価値の算定が難しくて、オリンパスの誤魔化しスキームで大活躍してくれたわけですが、暖簾代だけでなく、負の暖簾代を計上しているところも怪しいところがたくさんだろーなと。

ソフトバンクのなんか会計書類を見ているとホントのれん代が以上で、ここに何か隠していると思っちゃいますもん。怪しい会社は、買掛金、未収入金、のれん代がたいてい膨らんでいるので、よーくわかります。

ソフトバンクの件は「ソフトバンク のれん代 債務超過」などで調べると詳しく解説しているサイトがたくさんあります。

それよりも、今度は、買う側で、金が余っている会社が「はーい」と手を上げる可能性が今年は注目されますね。純資産とかPBRなんかで余裕がありまくっている会社は、次の一手で時間を買うという選択をとって、金の有効活用をしてきますからね。富士フィルムなんかは、えげつない会社なので、驚くことをやってくると思います。



●“のれん代”急増企業に市場注目!ソフトバンク、日本板硝子
http://www.zakzak.co.jp/zakspa/news/20111210/zsp111210114...

2012年1月14日土曜日

世界戦略車カムリとトヨタ車の凋落

東南アジア地区でアッパーミドルクラスの定番として腐るほど見かけるのがカムリ。日本ですと、カローラのちょっと上くらいのイメージしかないんですが、東南アジア地区だけでなく、北米でもトヨタの世界戦略車としてかなり人気があるんです。それよりも驚いたのは、日本仕様とは全くデザインが違うこと。ホント全くの別の車に見えますよ。昔の、マークⅡ、クレスタそしてチェーサーのようなプラットフォームは共通で、外見が違うっていうような感じです。まぁ、カムリはFFで、日本のマーケティング的に、マークXやクラウンクラスとかち合う訳で、立派なデザインにして、売れてもらっては困るので、日本仕様とは大きく違うのかもですね。それにしても東南アジア地区のカムリはカッコよくて、乗り心地がいいです。

実際、中は相当広く、ちょっと前のセルシオよりも広いと感じたくらいです。気持ち的にはレクサスのLSにはかなわないけど、GSには十分かなうレベルじゃないかなと思いました。最終型のセルシオよりも室内は広く、しかもインテリアも豪華な感じがしました。まぁ、メーターはセルシオの方が全然いい訳ですが・・・。
東南アジア仕様のカムリ(Camry)は、タイで作られていて、たしかフォーチュナー(Fortuner)やヴィオス(Vios)、カローラ・アルティス(Corolla Altis)やアクシオ(Axio)も私の知る限り、タイで作られています。この5車種は、東南アジアじゃ結構見て、マレーシアやベトナム、フィリピン、インドネシアでもバンバン走っています。さーて、カムリなんですけど前席も相当快適ですけど、後席もかなり快適なんです。FFということもあって、足元がむちゃくちゃ広いんですよね。ホント、日本仕様とは全く外見が異なって、日本仕様もこんな感じにしたら売れるんじゃないかと思いましたけど、やっぱり日本じゃ高級車はFRという意識があって、マーケティング的に駄目らしいです。

それよりも、私が7年前にシンガポールにいた時は、韓国車なんて殆どいなかったんですが、今は、タクシーは韓国車だらけなんです。最大手のタクシー会社が入札で、ヒュンダイを選んだようで、どんどん増殖しているんです。

ちなみに三つ目の写真の左がクラウンコンフォート、右がヒュンダイのソナタです。韓国車は駄目駄目なイメージがあったんですが、これが意外や意外、結構いけるんですよね。でも、やっぱり、自分では乗りたくないですけどw

ホント、超円高で大変ですけど、日本の基幹産業な訳ですから、がんばってもらいたいもんです。ちなみにトヨタは、タイ、マレーシア、インドネシアに工場がそれぞれあってマレーシアのシャアラム工場では、セダンのビオスSUVのフォーチュナー、ピックアップトラックのハイラックス、ミニバンのイノーバ、ワンボックス車のハイエースを生産しており、日野とダイハツのトラックも作っていると言うことです。OEMで外見は全く同じなんですがエンブレムが違うダイハツ工業が出資するプロドゥアの工場でミニバンのアバンザを作っています。ちなみに、セダンのアルティスはタイ、SUVのラッシュはインドネシアから輸入しているよーです。




●現代自動車、星タクシー最大手に3000台納入
(2010年3月11日)
 http://auto-affairs.com/news/1003/100311-3.html


2012年1月12日木曜日

反省汁!!

語源が、某国の国会議員が、日本の国会議事堂前で座り込みハンガーストライキをやって「日本は反省しる!」と書いてプラカードを掲げていたことを、つい先ほど知りました。

2012年1月11日水曜日

水商売の可能性【先生、やっぱりウォータービジネスの直訳ですか?】

穀物を基準にすると、豚肉で8倍、牛肉だと12倍の穀物が必要になると言われます。それが水の必要量にするととんでもない量が必要になるんですね。

21世紀は水の世紀と言われていますが、水商売、関わってみたいもんです。以前にも日記で書いたんですけど、水商売って調べれば調べるほど面白いですね。

それにしても、チーズバーガーごときに水が約1トン、牛丼に至っては2トン近くも水が必要とは驚きましたわ。

新聞とかでもウォータービジネスなんて、横文字を使わずに、水商売って使ってもらいたいもんです。横文字にすれば、なんでも誤魔化せると思うなよと突っ込みたいですけど。


●バーチャルウォーター
 http://www.waterworks.co.jp/vol13/page3.html
 オレンジジュース(200ml)168リットルのVW
 ビール(大瓶1本633ml)170リットルのVW
 バタートースト230リットルのVW
 アイスクリーム384リットルのVW

 カレーライス1021リットルのVW
 チーズバーガー1094リットルのVW
 ハンバーグ1857リットルのVW
 牛丼1887リットルのVW

2012年1月9日月曜日

アップストリームの時代 【上流へ】

世界的に景気が失速しており、資源価格も下落をしているなか、世界最大規模の企業のエクソンモービルの日本撤退は何を意味しているのか、気になるところです。

旧セブンシスターズは、オイルメジャーとも言われ、探鉱から採掘、精製、物流、販売まで、すべてを手がけ、自分たちの思うままに世界の石油市場を牛耳ってきました。ナショナリズムの高まりによって、国営石油にその権益を奪われ、その地位が若干低下はしましたが、依然としてスーパーメジャーの支配力の強さは変わりません。

BHPビリトン、リオテイント、ヴァーレなどの鉄鉱石、石炭のメジャーも有名ですが、穀物のカーギル、ADMなども寡占体制をどんどん進めており、また数年後には、とんでもないえちごや系の値上げも十分ありうるなと。

景気が低迷したときに、ライバルを買占め、そして景気回復期にそれを刈り取ると。ホント嫌なやつらですわ。今は、新興国の伸びが凄くて、ホント彼らは笑いが止まらないと思いますけど、今後どーなるんでしょうね。

精製部門を含む下流部門は、ダウンストリームと呼ばれ、対になるものとして、上流と言われるアップストリームがあるんですが、ここ最近は、アホみたいに儲かっているんですよね。そりゃー、川下のちまちました仕事がアホに思えてきますよ、あんなに儲かったら。


●米エクソンが事実上の日本撤退へ、東ゼネに株式・事業売却で調整
 http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE80301V20120104

2012年1月8日日曜日

流通と小売を根底から変えるアマゾン【一人勝ちはとめられない】

以前から何度もアマゾンのことは書いていますが、周りの話を聞いたり、大型書店が廃業しているを目の当たりにすると、アマゾンの独走はとめられないなと。ハードとソフトを囲い込んでしまって、市場を席巻した企業を挙げると、ここ5年では「アマゾンとアップル」の二社と言っても誰も異論はないと思います。

私は、どちらに賭けるかと言ったら、アマゾンですね。確かにアップルの街中での遭遇率の高さと言ったらそりゃ、単一機種として、さらには価格からしても、驚異的なものかと。また、利益率からみても粗利が半分近くというのも驚愕の数字でもあります。吉野家的な商法で、極めて高い利益率を誇り、さらにはItuneで囲い込みをして、多くのユーザーを囲い込んだわけですが、それは、ジョブス氏のカリスマによるところも多かったわけです。私は、数年後は、強力なコンペティターが表れて、今の独占的な立場がいつ奪われてもおかしくないと思っています。

その点、アマゾンは、多くの人が「ネットで本を買ってるよ」と私の周りでも聞くようになったくらい、市民権を得て、反対に書店の大手がどんどんつぶれている光景を見て、アマゾンの一人がちだわと思いました。これは、ブランドの凄さだけでなく、流通網をがっちり押さえてしまい、さらにはテールの法則という今までは無視されていた市場までがっつりと抱え込んでしまったことがあります。おまけに、マーケティング凄さも見せ付けてくれますが、過去の属性の分析をPOSなどで行うと同時に、デーマイニングなども取り入れることによって、関連書籍のセールスを行い、販売機会を拡大していることです。おそらく、この機能で20%は売り上げが上がっているのではなかろうかと。

マックでお勧めをするのと似ていますが、潜在的な顧客を取り込むマーケティングはすげーなと。

じわじわと、しかも確実に前進し、既存の小売のシェアを奪い、潜在顧客の需要を掘り起こして商売につなげるという姿、1年、2年後の姿が楽しみでもあります。こういったところは、やっぱり、アメ公はすげーなと思いますよ。

2012年1月7日土曜日

アルセロール・ミッタルと新日鉄住金【世界の粗鋼王は?】

アルセロール・ミッタルがダントツだなーと。力技でM&Aをやってきたわけですが、景気が上り調子の時はいいですけど、下り坂に差し掛かると、過剰設備が重くのしかかってくるんですよね。通常三つの過剰と言われる「雇用、設備、債務」がトリプルパンチで効いてきて、経済成長が金利などを上回っている時はいいものの、逆転などしたら、もう目も当てられない状況かと。

素材産業は基礎研究が品質を大きく左右するわけですが、シームレスパイプや自動車などに使う高級鋼板などは、図体がでかくても新日鉄とかにはあと数十年かからないと勝てないと思います。ただ、札束でほっぺを叩けば話は別ですが・・・・。

新幹線のレールとか、車軸とかホント、中に入っている炭素とかの含有量がちょっと違うだけで、品質がモロかわってきますからね。

新日鉄の特許と言ったらそれは凄まじいもので、これに他の同業他社が勝てるかと言ったら、正直勝てません。しかし、規模でやられたら、いくら新日鉄といっても勝てるかなーと・・・・。ちなみに、新日鉄は、おととしのデータで36百万トン(世界ランク5位)、たったの13百万トン(世界ランク25位)で、足しても、たったの50百万トンで、ようやく中国の宝鋼を上回るレベルで、ミッタルには、倍以上の差があります。

経団連とかの大ボス、財界総理をやっていても、所詮サラリーマンはサラリーマン、ミッタルのように私財で、自分と会社が一蓮托生のなかでやっているような連中には勝てないと。ホント、建設用とか一般用の鉄は品質がそこまで求められないのでアルセロール・ミッタルのようなものでもぜんぜん問題ないんですけど、いわゆる高級鋼板とかは、まだまだ日本の技術がないときついところが結構多いですからね。

金の力で、世界の鉄鋼大手の軍門に下るか、それとも技術力で生き永らえるか、みものですね。


●新日鉄VSアルセロール・ミッタルVSポスコ
 http://www.morningstar.co.jp/event/1009/ms8/index.html

●粗鋼生産ランキング
 順位
(2010)企業名 本社所在地 2010
1 アルセロール・ミッタル (ArcelorMittal)ルクセンブルク
90.5
2 河北鋼鉄集団 (Hebei Steel Group)中国
52.9
3 上海宝鋼集団 (Baosteel) 中国
44.5
4 武漢鋼鉄 (Wuhan) 中国
36.6
5 新日本製鐵 (Nippon Steel) 日本
36.1
6 ポスコ (POSCO) 韓国
33.7
7 JFEスチール (JFE) 日本
32.7
8 江蘇沙鋼 (Jiangsu Shagang) 中国
30.1
9 首鋼集団 (Shougang) 中国
25.8
10 タタ・スチール (Tata Steel) インド
23.5