2012年1月6日金曜日

マレーシア政府も露骨だな【エアアジアの奮闘】

KL国際空港、通称KLIAは、通常のターミナルとLCC(バジェット航空)のターミナルが露骨に離れているんです。その間20KMくらいはあると思うんですけど、時間にして30分くらい離れているんです。直線距離だと500Mも無いくらいで、目と鼻の先なんですけど・・・・・。添付の地図を見てもらうとわかるんですけど、最長距離を大回りして行くんですw ホント露骨だなと。先週LCCのターミナルを利用したんですけど、建物も倉庫みたいで、超チープ感たっぷり。LCCがローコストキャリアの略も良くわかりますわ。シンガポールのバジェットターミナルも、ここはチャンギ空港か?と思うぐらい、露骨にチープな建物ですからねw

話がそれましたが、私がマレーシア政府でも、マレーシア航空(ナショナルフラッグ)の立場でも、間違いなく同じような露骨なことをすると思うんですけど、それにしてもエアアジアは、逞しいなと。開業が911事件の直後でしたし、このようなマレーシア政府の嫌がらせをものともせず、順調に業績を拡大し、今では、マレーシア航空の経営を支援するほどになってしまいましたw この会社は、叩き落しても叩き落しても這い上がってくると思いましたよ。

自前で、空港を作るとか、空港へのアクセス電車を自前でやるとかの計画が承認されては、潰されていますが、私は、エアアジアは、それにも負けず、快進撃を遂げると思っています。

航空業界も、今年と来年にさらに再編があるだろーなと。それにしても、このエアアジアのインド人の経営者はすげーわと思いました。世界最大の鉄鋼会社のアルセロール・ミッタルのミッタルの経営判断とかもすげーなと思いましたけど、普通の日本人経営者じゃあそこまでリスクをとった経営はできんなと思いましたよ。



2012年1月3日火曜日

発展途上国で華僑が金持ちな理由

インドネシアにちょっと前まで長期の出張で行っていたんですけど、ホント華僑の金持ちってすげーわと思いました。家の広さも凄いんですけど、作りもホント成金趣味ですごいんですわ。敷地の中はベンツがゴロゴロ転がっていますからね。

結構、勘違いしている人が多いんですが、発展途上国で暮らすと生活費が安いと思っている人が多いんですが、実は違って、現地で日本的な生活をすると、日本以上に金がかかるんですよね。逆に、現地人のような生活をして、便利な生活を放棄すればそこまでお金はかからないんですけど・・・・。

よく、インドネシアの華僑は、桁が違うといいますが、理由はいくつかあるんですよね。

1)プランテーションなど規模がでかい
2)スケールメリットが効く
3)製品の価格は大きく違わないのに、原価が安い
4)資本家と労働者の格差がでかい
5)華僑が経済を牛耳っている
  金融、物流、小売系は8割以上を華僑が牛耳っています。

個人的に思うのは、3)が一番大きいのかなと。確かに、凄いインフレでモノの値段が上がって、それに連動して多少は給与が上がっていますが、全く追いつかないほどですからね。

地域にもよりますが月給、一万円程度のところが極めて多く、製品価格はというと、日本のせいぜい7掛けくらいで、20分の1ということはないんですよね。それで、その差額が、華僑のふところに入ると。パームオイルとか、サトウキビとかのプランテーションって、見渡す限り、同じものが植えてあるんですけど、単一作物って、ホント効率がいいんですよね。中国人の性格をそのままあらわしているよーな。

2012年1月1日日曜日

アジアの奇跡・悲劇と人口ボーナス・オーナス

私が以前から指摘している人口動態の学説は、中国の少子高齢化の経済に対するインパクトという仮説が、ハーバード大学の人口学者デービッド・ブルームらの研究で提唱されたわけですが、彼らが10年ほど前に特定した「人口ボーナス(恩恵)」と「人口オーナス(負担)」の経済に与える影響の大きさが極めて大きいと言うことが実証されつつあります。

あと、私が主張してきているのが、「世の中にある組織と言う組織はピラミッド型でなければ維持できない」と言う説です。それは、身近なところでは家族組織から、学校組織、会社組織、軍隊、そして国家です。また、身近なところでは、相場の世界で勝って生き残っているヒトが全体のたったの5%未満ということもデータが証明しています。

私は国家の盛衰として「教育」「人口」「技術」と言う三つの柱があると考えており、それを実現させるための社会インフラが必要だと思っています。その社会インフラとは、港湾、空港、道路(高速道路網も含む)、鉄道、水道、電気と学校です。

「モノを作る前に教育によってヒトを作り」そして、モノは良好な社会インフラの下で、熟練した労働者の熟練した技術によって作られることが工業国の条件だと思っています。日本の強さとは、中小企業の強さでもあり、底辺の労働者の教育水準の高さでもあった訳です。

それを考えると、先進国の良いとこ取りをして、外資を導入してすごい勢いで成長した中国ですが、先進国になる前に「中所得国の罠」にはまってしまう訳です。また、各国が経済成長の過程で一度だけ享受できる人口ボーナスも2015年に使い果たしてしまう訳で、一人っ子政策の歪など、ものすごいスピードで国家の衰弱に繋がっていくわけです。戦争、大規模な疫病などの要因がなければこれは、既に統計によってほぼ確実に予想されていることであり、日本の事例を見るまでも無く、明らかなことです。本当に、マスコミ等でも既に騒がれていることですが、仮説が検証され、実証されるのがとても楽しみなことではあります。

アジア諸国は、キャッチアップ型の雁行型経済(雁が空を飛んでいるのが先進国を手本にしているのを比喩して)な訳で、コピー型経済と私は呼んでおり、先進国の経済、特にルックイースト政策に代表されるような近隣で最も効率的で最短期間で驚異的な経済成長を遂げ、さらには体系的にも文化的にも辺縁に位置する日本を真似るのが手っ取り早かった訳ですが、それは、10年、20年後の衰退という同じ姿の投影でしかないと思っています。

成長のエンジンは、無尽蔵にある廉価な労働力若しくは、安価に提供されるエネルギー(石油等)だった訳ですが、既に世界は、最後の有望市場であるインドに手をつけており、その先の向こうには、何も残っていないのが現実です。資本主義の未来、地球の未来がどうなるのか、試金石はここ1、2年でその道程は明らかになると思っていますがよほどの革命的なことがおきない限り、現状は打破できないと思っています。本当に、世の中とは、良くできているもので、問題を解決しても次々と問題が出てきます。その最たる例は、世の中が便利になっても、人間関係は便利にならず、逆に人間関係の希薄化等に起因して問題が発生していることは、皮肉でもあります。

私は、世の中には必ず、セーフティネットは必要だと思っていますが、過度なセーフティネットは、モラルハザードを惹起し、そのコストによって本体をも駄目にしてしまうと考えています。それは、現在の過度の医療行為であり、尊厳死の問題でも取り上げられていますが、無意味な生命維持活動や後期高齢者医療の問題だと思っています。

正直、いいとこ取りだけなんてできないんですよね。メリットがあれば、必ずデメリットがある。これは、世代間で需要の先食い、利益の先食いをしてしまったことを後世に残しているというのが一番の問題なんですけどね。そもそも、人生50年だったものが、人生80年になって、今まで何百年、何千年と続いてきた人口動態が、たったの50年のうちに大きく変わったことが影響を大きくしたことのほうが問題なんですけどね。それにみんな気づいていないと、気づいていても見ない振りをしていると。多くは問題を先送りにしているだけですけど、もう、先送りも限界に近づいていますから。


●中国は先進国になれない
 http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2012/01/post-23...





最大の強みだった豊富な労働力は過去のもの。巨大な成長マシンが一気に崩れる意外な理由とは



2011年12月31日土曜日

四大文明は何故生まれ、何故廃れたのか? 【盛者必衰???驕る者は・・・・??】

中東と言えば、近所に四大文明のうち3つが集積しています。文字の発明は、おそらく、紀元前の7000年頃に、亀の甲羅に字を書いた中国と言われていますが、中東エリアもそれに負けないものがありました。特にエジプトでは、紙のおおもととなるパピルスの発明、そしてピラミッドなどの高度な土木・建築技術を駆使して、現代でもその構造物が姿を残しています。それは、悠久の時間を経た現代から見ても驚くほど高度なものだと思います。 

測量技術が発達したのも、星を観察する技術が発達したのも、反乱するナイル川があってのものだと言われています。また、ナイルは、農耕生活という概念に繋がり、定住にも繋がりました。そして、農耕をすることによって、食物の保存の技術、また、流通が発展したと言います。言ってみると、「全ては必要によって生まれたもの」だと。創意工夫が様々な技術を生み出し、それが応用されるっていう過程をみるとホント面白いです。ひとつの技術がねずみ講のように広がっていきますからね。それも文字と紙があってのものだと思います。 

何よりも面白いのは、やっぱり、「記録をするということ」ですね。過去のデータを記録することによって、そこに法則を見つけ、それを将来の予測に生かすという知恵も文字という記録手法が見つかったからだと思っています。そして、発明や発見が学問として整理され、体系的に教科書や本として残されれば、非常に短時間で先人の経験を得ることが出来ます。改めて、文字の発明の偉大さを感じます。演繹とか帰納とか小難しい言葉も、いろんな法則を記録することで見つかったんだなって改めて感じます。いわゆるノウハウってやつですね。 

そして、何故、このような高度な文明を持ったものが滅んでしまい、今は、発展途上国などとして呼ばれているのでしょうか、非常に悩むところでもありました。きっとポテンシャルはきわめて高いと思います。知能検査をしたら日本人なんか凌駕するくらいの能力をもっているかもしれません。あと、面白い話を聞いたんですが、「国民馬鹿化計画」というのが多くの発展途上国で行われています。昔は、知識人や学者とかが知恵をつけて、暴動や革命を起こす元となるということで、一般大衆は馬鹿になるように教育プログラムが定められているといいますが、まさに日本もそれなのかなと思います。間違ったことを言われても、逆に自分が間違っているんじゃないかと錯覚に陥ることがありますが、いまの政治がまさにそれですね。こんな感じで、ゆとり教育が10年、20年と続けられてきたことから、骨抜きが進んできたのだなと改めて感じました。 

発展途上国では、一度金持ちになったら没落しないようなシステムができているところが多いです。実業家が政治家を兼ねて、自分の好きなように法律を変える。ですから、一般市民が知恵をつけて、のし上がるのが怖いんだと思います。ただ、情報化の時代、インターネットや携帯電話でいつでも、どこでも世界中の情報が共有できるようになりました。アクセス制限がかかっていて見えないものの、この第三の波の情報革命がもたらしたものは極めて大きいと思います。

2011年12月30日金曜日

関口房朗とは一体何であったのか?【フサイチの馬主】

成金丸出しで、顔もいかにもっていう感じの悪オヤジで、カッコよく、金の使い方が下品だったので、その存在が好きでしたね。私は競馬をやらないんですが、競馬好きの友人によると、「自分が裸一貫からのし上がった人間なので、貧乏人を馬鹿にするような発言はしませんでした」という言うことですし、競馬界への貢献度はそれはもう大きかったと。そして、会社を追い出されても這い上がる姿、ある意味では、尊敬に値しますよ。こんな人が今もたくさんいたら、日本経済も違っていただろうなと・・・・。

役員会議室の机がサミットで使われた机とか、ビルが金色だとかの設備面だけでなく、ボブサップを入社式で呼んだりとか、フェラーリやマイバッハで乗りつけたりして、話題性には事欠きませんでしたね。あと、有名なのは馬主としてですかね。いま何やってんのかな??と思います。

この人は、会社追い出されても、また自分で別の会社を作って這い上がってきて、相当、芯の太い人だと思うんですよ。世が世なら、こういう人が再起をできていたんですけどね。


●関口房朗

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%96%A2%E5%8F%A3%E6%88%BF%...

関口 房朗(日本中央競馬会の馬主登録ではせきぐち ふさろう、その他の場面での自称はせきぐち ふさお。1935年12月20日 - )は実業家、競走馬馬主。兵庫県尼崎市出身。血液型はA型。通称は「フサロー」、「フサリー」(ネット上)。コリン・パウエル元アメリカ合衆国国務長官と親しいことで知られる。次男は株式会社ゲイン代表取締役の関口千房。

目次 [非表示]

1 経歴

2 馬主として

2.1 代表所有馬

3 脚注

4 著書

5 外部リンク

経歴 [編集]

尼崎市立尼崎産業高等学校を中退後、2年ほど個人経営の運送業を営むが、腰の支障により体を崩し廃業。その後、実家の工場「関口工業技術」の営業として勤務。1961年に、名古屋に移り「関口工業技術」名古屋出張所長になる。1963年に関西精器を設立し、代表取締役社長に就任するが、1973年に倒産。1974年に技術系アウトソーシング(人材派遣)の草分けとなる「株式会社名古屋技術センター」(現・株式会社メイテック)を設立。1980年に代表取締役社長に就任。会社が軌道に乗り始めると、競走馬の馬主資格を手に入れ、「房朗が一番」を意味する「フサイチ」の冠名の競走馬を多数所有するようになる。

1996年に所有する競走馬・フサイチコンコルドが日本ダービーを勝利した直後、メイテック社長を電撃的に解任され[1]、翌年(1997年)に東京に技術系アウトソーシングの新会社「株式会社ベンチャーセーフネット(2004年から株式会社VSN)」を立ち上げ、会長に就任する。

同社では1999年の入社式で闘牛を実施したり[2]、2004年の入社式に格闘家ボブ・サップを招待し、自ら「マスクド・F」としてサップと対戦したりするなど、時代の流行を取り入れた社内イベントを積極的に展開することで注目された。またテレビ出演も頻繁に行い「ミスター大盤振る舞い」とも呼ばれた。しかし、1999年8月に新入社員1300人に対して一時帰休させ、2001年8月には待機社員を整理解雇させたことが明らかになっている。


2011年12月28日水曜日

野村ノート 【情報分析の大切さを知る野村監督のID野球】

紀伊国屋で文庫本を見ていて、手に取ったのは「日本電産 永守イズムの挑戦」と「野村ノート」は面白かったのですいすい読めてしまいました。前にも書いたことがあるののですが、野村監督のID野球は本当に企業経営にも当てはまることがおおく、本当に読んでいて納得させれれる事ばかりでした。 

小さいことの積み重ねが大きいことになると私は考えており、色々な企業哲学が会社を変えていくことになると思っています。改めて、リーダーの持つ素養と情報分析が大切なことを再認識した二冊でした。 


1)意識改革で組織は変わる 
2)管理、指導は経験がベースとなる 
3)指揮官の最初の仕事は戦力分析にある 
4)才能は学から生まれる 
5)中心なき組織は機能しない 
6)組織はリーダーの力量以上には伸びない 
7)指揮官の重要な仕事は人づくりである 
8)人間学のない者には指導者の資格無し

2011年12月27日火曜日

LCCのエアアジアのラブホテル商法【軒を借りて母屋を取られる】

以前からよく利用していたエアアジアですが、日本で有名になり始めたのはここ2年ぐらいではないでしょうか?また最近では、ANAとの合弁で作ったPeach aviationが有名ですが、サンケイBIZでは、「軒を貸して母屋を・・・・」なーんて記事があるぐらいですから、乗っ取られる可能性は十分あると思っています。

なんといっても、経営者は、インド人(国籍はマレーですが)ですから、商才もそして意思決定能力も多くの日本人より、遥かに高いと思っています。

ユニクロの柳井さんや日本電産の永守さんが、このタイプですが、意思決定が異常に早く、お金の臭いをかぎ分けるのが相当上手い。会社を買ったのが911テロの後で、周りからは、最悪のタイミングで買収をしたと嘲笑されていましたが、今から振り返ると、最高のタイミングで買収したと私は思っています。借金の負担が全然ちがいますからね。

理由は、航空会社で最もお金のかかるところは、飛行機です。この機材をいかに安く調達して、いかに多く回転させて利益を出すわけですが、そこに経営センスが発揮されたと言っていいでしょう。ですので、固定費は極めて安く、あとは、変動費である燃料費のさじ加減ですよね。

驚くことに、KLの国際空港の隣に自前で空港を作ろうとしていて、一旦、政府は承認したものの、あとで白紙に戻したらしいです。そして、今では、ナショナルフラッグのマレーシア航空すら支援しているとのことです。

本当に思うのは、資本の回転率ですよね。財務分析でもよく出る話ですが、ラブホテルなんかは、一日4回転ぐらいするところも平気であるぐらいですから、ラブホテル以上の稼働率といってもいいぐらい、ずっと飛びっぱなしの機材は、他のちんたらやっているナショナルフラッグが勝てるはずがありません。

私は、ラブホテル商法と呼んでいますが、資本を本当に極限というぐらい上手く回転させているので、学ぶところは本当に多いです。


●【アジアの目】全日空「軒を貸して母屋…」の危険性
 http://www.sankeibiz.jp/business/news/110811/bsk1108110503000-n1.htm