2017年1月19日木曜日

海外の買収案件は殆どの案件が失敗に終わっている【売り出されるのはゴミばかり】

まずはじめに、優良案件を簡単に売るわけ無いじゃんと思います。売りに出るのはゴミばかりですよ。東芝の巨額損失の事件を見ていて思うのは、本当に日本企業はババを上手く引かされているなと思います。この日本民族はM&Aとか金融で食っていく民族じゃないんですよ。それに契約なんかずぶの素人ですし、ベーカーアンドマッケンジーやホワイトハウスアンドケースのような巨大法律事務所なんかをアドバイザーでつけても、いいように利用されるだけ。

東芝は、ウェスチングハウスを買収したんですけど、実態はウェスチングハウスは経営難で分社化され、その原子炉部門が英国の会社に行き、手に負えないその会社を三菱重工と競り合って、当初の想定金額の3倍で買うという決断をしました。あの当時は、まだフクシマで事故が起こっておらず、原子力ルネサンスで二酸化炭素を出さない発電であるということで世界中で原発建設の流れになっていましたが、フクシマの事故で全てが狂ってしまいました。ただ言えることは、フクシマで全てが狂ってしまったとは言え、その前からゴミが売りに出されていた訳で、詐欺師のまんまと騙されて買ったというのが事実ではないでしょうか。東芝としては沸騰水型のBWRと世界の主流で、フランスのアレバや三菱重工が作っている加圧水型のPWRの両方ができるということで、とてつもなく大きなビジネスチャンスだったと目論んだのでしょうが、見事に乗せられました。この辺は、詐欺師が一本も二本も上手だったわけです。

フクシマの事故が無ければと言われていますが、フクシマの事故すら仕組まれたものとすら言われることもあり、ウェスチングハウスを高値で買ってくれた東芝には本当にアメリカは感謝しているでしょう。おまけに高く買ってくれただけでなくCB&Iが隠していた損失分のゴミ会社まで引き取らせてしまったのですから、本当に天才としか言いようがありません。本当に現在価値に直すと、負ののれん代を計上して、特別利益を計上してもいいぐらいの勢いです。まぁ、その後、減損で消えて無くなることにはなりますがね。

ドコモなんかは、今は全く取り上げる人すらいませんが。1兆5000億円をトブに捨てているんですよ。普通の会社だったら、大問題になるどころか、担当者の首だけでなく、社長の首が飛んでいます。もともと国営企業だったからということと、寡占企業であることから、のーのーとやれているだけです。4090億円を投資したオランダのKPNモバイル、1860億円を投資した英国のハチソン3G、01年に1兆2000億円を投資した米国のAT&Tワイヤレスの海外事業は見事に全て失敗と言うのは学習能力がないというか、本当にカモにされているとしか思えないです。高い通話料で、消費者からアコギな手法でお金を掠め取っているにも関わらず、こんな海外の投資で大失敗をするなんて痛すぎます。何度も同じミスをしてアホかと思いますもん。

何度も繰り返しになりますが、今後の日本企業の海外でのM&A案件の殆ども失敗に終わるでしょう。最近、巨額の海外での買収案件が報道されていますが、数年後には損失を計上して撤退となる案件がほとんどだと思います。社員や社内のクソみたいな文書には細かくとも、外人との契約には本当素人同然ですから、赤子の手を捻るような感じで簡単に騙されています。

くどいですが、売りに出る案件は「ゴミ」と決めつけて間違いありません。永守重信氏のように、待って待って待ちまくって買うということが出来なければ、イニシャルコストを考えて、収益に貢献しないんですよね。私のような素人でも、ゴミを買わされているとわかるぐらいですから、実績を残して、社内の競争で生き残ってきた役員さんの目はホント、節穴なんですかね。エアアジアなんかその意味では、9・11の世界航空不況のなかで航空機を底値で手に入れられることが出来たこともあって、その後の躍進に繋がりました。初期投資がいかに早く回収できるかというのがポイントで、金利負担や回収が遅くなれば当然、潰れるリスクは大きくなるわけです。

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