個人的には、ロータスノーツの使用歴が一番長いんですけど、いま、日本じゃサイボウズのガルーン・サイボウズオフィスが一番多いみたいですね。ちょっと前までは、大企業じゃ殆どがロータスノーツでした。ウィキペディアのデータによると都市銀行などは100%と言うことですし、官公庁でも、多く使われているということですしね。ただ、Googleの検索機能の素晴らしさを知ってしまうと、他がどうしても駄目に見えてしまうんですよね。瞬時にしかも膨大なデータのなかから検索をしてくれるものって他にないですから。その意味では、社内文書の検索にグーグル先生が使えるGoogle applianceなんかはGoogle appsと統合されて、グループウェアとして提供されたら本当に脅威だなと思います。だって、PDFも勝手にOCRをかけてくれるのか、検索対象になりますからね。おそらく、他のファイル形式に至っても、同じような感じだと思います。この辺の技術は、他の会社が束になっても敵いません。
しかし、新卒で入った会社でロータスノーツを使ったときは衝撃的だったな。勤怠申請や会議室の予約、慶弔やイベントなどの電子掲示板、給与振込のための銀行口座の変更、電子旅費清算、後は会社の技術のデータベースとかいろんなものが一つになっていて、驚いたな。まぁ、社内のデータベースであるドキュメントの管理面では、使い勝手は、今となってはクソみたいなものですけど、当時はかなり驚きました。まぁ、ドキュメントの管理は、共有サーバーを使っているところが8割以上の会社になると思うんですけど、勝手に消しちゃったりとか、版が上手く管理できないとか、そういった課題も結構あると思うんですよね。どこも抱えている問題は同じだと思いますよ。ただIT革命以降、ITが解決したものってとてつもなく大きいと思うんですよ。しかし、便利になった反面、効率化が進み、省力化で人が必要なくなったという負の側面もありますがね。パソコンがなく、メールも無く、携帯電話の無い時代は、どうやって仕事をやっていたんだと思いますもんw
サイボウズも使ったことがあるんですが、デザインがしょぼいんですね。使い勝手はそれほど悪くは無いですけど、なんだかフォントやデザインなどが洗練されていない気がします。あと一番の問題は、ASPの一番のボトルネックかもしれませんが、アクセスが増大すると、繋がらないことですね。これは、出社直後とかに見られます。そこんところの分散処理をどうするかってことがクリアできたらシェアは大きいので、そこそこいけるんじゃなかろうかと。その点、これから期待できるのはグーグルAppsですね。個人的には、グーグルの検索機能は一番ですし、Gmailで蓄積した使い勝手や便利さが、グループウェアにも反映できると思うんですよ。クラウドがどんどん広がっている中、社内での管理コストの高さを嫌気して、シフトが進むんじゃなかろうかと。企業でも結構なところがGoogle apps 若しくはGmailを利用していますが、大学でもGmailの利用率が高いのは驚きました。まぁ、就職活動にはスケジュール管理が必須だし、メール検索も超楽だし、あとは今はスマホを持っている学生がデフォでしょうから、パソコンとスマホが連携できるGmailは当然と言えば当然ですがね。プライベートでGmailを使っている人も相当数に上るので、プライベートで使っているメーラーと同じっていうのも評価が高いです。
グーグルが本気をだしたら怖いなと。おそらく、この分野にもすぐさま出てくるでしょうし、既存のノーツやサイボウズのマーケットをすぐに奪うでしょう。だって、Gmailは多くの人が使っていて、使い方も分かっていて、むちゃくちゃ便利ですからね。hotmailなんか比べ物にならないぐらいユーザー数も多いですし、使い勝手もいい、そして容量もアホみたいに大きいですし。まぁ、時間の問題でサイボウズも食われるでしょう。次は、冒頭でも言った、Google エンタープライズというかグーグルアプライアンスですね。これは、グーグルのインターネットの検索機能をそのまま社内に持ち込めるものなんです。社内にサーバーを置くことで、文書の検索ができるものなんですけど、こういうところからグーグルが囲い込みを進めるんじゃなかろうかと思っています。それにしても、マイクロソフトもすごいなと以前は思っていましたが、グーグルの方がもっともっとすごいです。マイクロソフトは、斜陽になりましたからw
ノーツって確かに便利ですけど、どうしても構築に費用がかかってしまうため、社内に専任の技術者を置かないといけないんですよね。あとはバージョンアップの問題など、いろいろあります。正直、10年前は良かったのでしょうが、Saas型と言ったら良いんでしょうか、ASP型みたいな形で、クライアントに依存しないようなものがいいんじゃなかろうかと思っています。この辺は、将来的にバックアップも兼ねて、社内でミラーリングをしながらサーバーにアクセスをするとか言う処理の仕方もでてくると思います。もともとインターネットってそういう概念ですから。ノーツはノーツ自体、そこそこ使えるんですけど、何がクソかというと、検索が一番クソです。情報の山に埋もれてしまうんですよね。今の時代、情報をいかに有用に使いこなせるかというのは、検索というのが一番のキーポイントになると思います。データベースって何が大切かというと、使い古された言葉なんですけど、使いこなせるかってことなんですよね。なんでもそうですけど、「使いこなせる」って大事だと思います。
それらを考えると、グーグルってこれから牙をむいてきそうな気がするんですよね。いままで、私は、グーグルのことやアマゾンのことを頻繁に書いてきましたが、グーグルの脅威とアマゾンの脅威は、まだまだ世の中を変え続けると思います。なんなら、サイボウズを買収しても良いんじゃないかなって思いますよ。つーか、グーグルが本気出したら、サイボウズなんか簡単に乗っ取れるでしょうしね。Google Appsも結構使う企業が増えてきましたが、データベース機能や掲示板機能が標準でないってことで足りないところもありますが、なんと言ってもメール機能がGmailと同じものが使えるって言うのが一番大きいですよ。正直、Gmailを使うと他のメールソフトは使えないですから。検索は圧倒的というぐらいの早さですし、使い勝手も相当考えられている。ノーツやマイクロソフトのEXCHANGEのOutlookの会議召集機能とか、他社のグループウェアの良いところをおそらく徹底的に分析して、バージョンアップでこの分野で存在感を示してくると思います。多くの企業がそれぞれの考え方や資本系列で選ぶことも多いのでしょうが、最終的には使い勝手でグーグルが将来的に市場を寡占すると私は考えています。理由は二つあって、Gメールやスケジュール、検索分野で培った知識が即反映できること、そして資本力が半端ないことです。あとは、スマホとの親和性も極めて高いのもポイントだと思います。この点は、無料の個人向けのサービスの提供と検索データ収集・分析から属性とニーズが得られたものってとてつもなく大きいと思います。
IBMは、Thinkpdのレノボへの売却からも分かるように基本的にハードウェアからソフトウェアに路線を移し、メインフレームからの脱却も進めましたね。ロータスの買収は、どれくらい寄与したんですかね。あとは、2000年のドットコムバブルの時のオラクルの勢いですけど、いまはなりを潜めていますね。データベースといえばオラクルっていう時代もありましたが・・・・・・。あとは、ERPの台頭ですかね。これもある意味、データベースと言っても良いんですけど、SAPも大企業を中心に導入されているわけですが、企業の方向性が気になるところではあります。
個人的にはグーグルアプライアンスって使ったことがないんですが、グーグルの検索機能のイントラネット版のような感じらしいです。これがあれば、社内で数割の人が削減されるくらいインパクトがあると思うんですよ、きちんと使いこなせれば。なぜかって言うと、多くの人はだいたい同じところで躓いていることが多く、更には同じような文書が同時並行で他の人に書かれていることも多いですし、組織が大きくなればなるほど、無駄があるんですよ。あとは、自分の作った文書ですら上手く探しきれないくせに、他の人の作った文書が探せるわけないと。グーグルの検索のアルゴリズムは、完璧とは言えないものの、日々改良を重ねて、あいまい検索などで、かなりの精度で欲しい情報を手に入れることができます。世の中にはHPやブログで全世界に情報を公開していても、検索に反映されず、データベースにすらキャッシュとして反映されていないものもあると思いますし、あとは検索のアルゴリズムが適切ではなく、本来上位に表示されるものが下位に表示されてしまっているケースもあると思いますが、現在のスコアリングのシステムで凡そ、8割以上のニーズを満たせていると思うので、グーグルは極めて優秀だと思います。これから、どうやってビジネスを変えていくのか、楽しみなところがありますね。おそらく、SNSのような機能も組み込んだ形でグーグルが満を持して市場に登場し、シェアをかっさらっていくような気がします。
入れる文字が間違っていても、あいまい検索の機能とか、普通にグーグル先生に聞いていて、自分が入れようとしていたものが予測検索ででてきますからね。あとは、検索するキーワードの高さもグーグル先生は知っていて、それを提案してくれます。これって、グーグル先生が、私たちのGmailやスケジュール、それから検索したときのデータ、Google analyticsなどで蓄積したデータを分析したものなんですよ。いわゆるビックデータって奴ですね。無償で私たちが提供を受けているものって、実は宝の山で、個人情報の宝庫であるのはいうまでも無く、どんな属性の人がどんなものが欲しいかって言うのがわかるんですよね。これって大きいなと思いますよ。ですから、ピンポイントの攻撃ができますし、グーグル先生って、私たちが何が欲しいのかとか、どんな傾向があるのかってのも、わかっているんですよw POS(Point Of Sales:販売時点管理システム)がコンビニなんかで導入されていますけど、あれも天気や属性、場所、天気、温度、地域性などのデータが本部で分析されて、僅か50平米程度の平均面積の店舗で売れ筋商品を提供する訳なんですけど、それのWEB版だと思っていただければ解りやすいと思います。でも、もっと緻密なのは、コンビニとかみたいに、売る側が提案してきたものを私たちが買うというビジネスモデルではなく、グーグルは、私たちがどんなものがメールや検索データからわかっており、それをピンポイントで提供できることなんです。通常のニーズだけでなく、ロングテールの法則のニーズも取り込むので取りこぼしがないんですよ。それぐらいグーグルってすごい情報分析力を持っているんです。おそらく、社内の文書管理システムやグループウェアなんかでもグーグルがいままでのノウハウをつかって、素晴らしいサービスを提供すると思います。Google appsのような企業向けのサービスが他のサービスでも本格化するのは目に見えていて、どれだけ成熟化させて市場に投入するかですよね。グーグル帝国はあまりにも巨大化しすぎて、もはや立ち向かうことができない巨人です。Sierなんかも、そのうちシステムなんかでグーグルが競争相手になることがでてくるんじゃないかと思っています。だって、データベースなんて応用が殆どですし、昔のメインフレームの時代のシステムって思想も古すぎますけど、今のWEBベースのシステムなんかは、汎用性が極めて高いものが多いですからね。知れば知るほど、グーグルの脅威を感じます。この辺りは、私が金太郎飴方式で様々な分野に触手を伸ばしているアマゾンの脅威と同じぐらい怖いです。企業のIT担当は、大塚商会のようなところから色々提案を受けていると同時に、ネットで検討をしていると思いますが、結論は私と同じだと思いますよ。よほど、業者から賄賂を貰っていたり、システムを継続していく上で問題が多くない限り、メリットがないですから。今の状況ではグーグルの一人勝ちだと思います。これは、20世紀最後の王者であったマイクロソフトでさえ屈服させてしまうほどのものを持っていますし、日本のSierなんかの変わりになる可能性が十分ありますからね。今まで暴利をとっていた日本のSIerに変わって、グーグルが新参者としてリーズナブルな価格で勝負をかけてきたら、一瞬で負けそうですね。日本って街中で良くみかけられると思いますが、交通量調査とかで交通需要を調べ、将来の交通予測をすることなど以外にも、分析能力が優れているというイメージがあるんですが、やっぱりIT、インターネットの生みの親であるアメリカは、その分野での経験が半端ないですな。
●Lotus Notes
http://ja.wikipedia.org/wiki/Lotus_Notes
http://www-06.ibm.com/software/jp/lotus/
●サイボウズ
http://cybozu.co.jp/
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%9C%E3%82%A6%E3%82%BA
●Google Apps
http://www.google.com/intl/ja/enterprise/apps/business/
http://ja.wikipedia.org/wiki/Google_Apps
グーグルアプライアンス
http://www.google.co.jp/enterprise/search/gsa.html
Google Search Appliance
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