えちごやBlog。シンガポール在住時に書き始めました。越後屋から悪代官になれる日を目指し、備忘録的に思いつきで日々の雑感を書いている越後屋ブログでありんす。腹黒満載の真っ黒くろすけなので、ある日突然、タイトルが「あくだいかん日記」になったら、そういうことだと思ってください。 かしこ
2012年5月19日土曜日
乗り物の輸送能力の比較
その2 他の乗り物との比較
新幹線はその速さがよく注目されますが、輸送力も重要視される乗り物でもあります。たとえば、東海道・山陽新幹線を走る16両編成の列車の定員は、ほとんどが1323人です。特に、東海道新幹線では片側最大1時間に13本、この列車が運転されるため、1時間当たり少なくとも17199人の輸送が可能です(各乗車率がそれぞれ100%を超えればさらに多い)。これは、500人乗りのジャンボ旅客機なら1時間あたり34.4便(平均1分44秒間隔)、50人乗りの高速バスなら1時間あたり344台(平均10.47秒間隔)、5人乗りの乗用車なら1時間あたり3440台(平均1.047秒間隔)、豪華客船なら現在の東海道新幹線と同じ頻度の出港、という輸送量に相当します。実際、各交通機関でこれらの輸送を賄ったらどうなるのか考えてみます。
ジャンボ旅客機
現在の3本の滑走路を保有している羽田空港は、1時間当たり32便の離陸(着陸は29便)が可能だそうです。しかし、東海道新幹線の利用者をすべてジャンボ旅客機に移せば、その離着陸だけで羽田空港の能力はすべて奪われます。
高速バス
高速バスを10秒間隔で発車させる場合、バスターミナルに発着場が30あっても5分周期でバスの入れ替えをする必要があります。めちゃくちゃめまぐるしいです。連休時の立山黒部アルペンルートの各駅が30個分集まったような状態でしょう。
乗用車
1台の乗用車が保有する前後空間を10mとすると、片側3車線の高速道路なら11.46kmにわたってその“団子”が続きます。全ての車が100km/hで走ったとしても、全て乗用車だとして全長が4mとすると、車間距離が3車線なら83m、2車線なら54mとなり、坂道や曲線区間を引き金として確実に渋滞します。
豪華客船
1323人を乗せられるほかの乗り物は豪華客船くらいですが、豪華客船を1時間に13便出向させるのは非現実的でしょう。船の出港についてはよくしりませんが、艦隊で出港しない限り5分未満の周期ででっかい船を出す姿が想像つかないです。実現したとしても、羽田空港と同じく、1つの港の機能をすべてこれらの輸送に奪われそうです。
ダイヤの密度では東海道新幹線におよびませんが、東北・上越新幹線には2階建て車両のMAXが走ります。特に新型のE4系の16両編成(正確には8両編成を2つ繋げている)の定員は1634人になります。
各乗り物は、その速さ、行先、輸送力、値段などによって様々な役回りを担っています。新幹線は飛行機よりは遅いので長距離輸送(たとえば、東京から九州や北海道へ行く)では劣りますが、中距離輸送(東京から大阪など)にはほかの乗り物と比べて各段に勝っています。それでも、行先の柔軟性はほかの鉄道や車には到底かないませんが、在来線との乗り継ぎで守備範囲を広げることはできます。新幹線は上述のように輸送力に秀でているので、中距離(おおよそ500km以下)離れている大都市圏間で本領を発揮できます。
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