いやいや、今はなりを潜めていますけど、資源メジャーってすごいですね。アニュアルレポートが、ゴソッと出てきたので読んでいたんですけど、ここ数年の寡占ブリ、M&Aは勢いが止まらないですね。ちなみにBHPビリトンのアニュアルリポートなんですが、これは、中国で行われたオリンピックスタジアム、通称「鳥の巣」の鉄骨のようです。
さてさて、話がそれましたが、資源の価格は中長期で見ると間違いなく上がるので、水面下では、色々動いているでしょうね。船もいままではFOB(船積までの負担)が、CIF(船と保険も込みこみ)にしようっていうんで、また、物流の面からもメジャー化が進むんじゃないかと恐れています。これで、「I」の保険まで、押さえられて、直接、保険会社と交渉をしだしたり、ブローカーのAONとかMarshとかの首根っこを押さえるようでしたら、完全に彼らのいいなりですからね。今は、船舶が供給過剰になっていると聞きますので、エヒメオーナーとかギリシャ、香港の船主がメジャーに売り込みをはかっているかもしれないですね。バルチックの指数もだいぶ戻したとは言え、まだまだ一時期に比べると低いですし、、、。
いままでは、ダウンストリーム(下流)と言われる、買主や、精製・精錬する立場の方が強かったんですが、ここ最近、その立場が逆転して、売主が強くなってきちゃいました。で、高炉の新日鉄とかJFEとかが数年前に復活してきたわけですが、やっぱり、さらに上流にある売り手にはかなわなかったんですね。
私が恐れているのは、サウジで住友化学は大きい、コンプレックスを最近作ったんですが、産油地で精製をして、ナフサのような中間材料だけでなく、最終製品を作ってしまったら、物流のコストはかからないし、保管場所もたくさん要らないし、イニシャルコストである土地も安いし、ランニングコストも安く、リードタイムが減らせるし・・・・etc. とメリットだらけのような気がします。王子は、金融危機で資産をだいぶ減らしたようですが、WTIも90 ドル代を少し前にタッチしましたし、リファイナリーのことなどを考えると、需給が落ち着けば、一気に回復できると思います。そして、今後を考えると、現地生産ということへの投資をするんじゃないかと思っています。そうすれば、日本やシンガポールなんか一気に競争力がなくなってしまいますからね。実際に、日本の化学大手は、中東が本気を出したら、同じ土俵で戦うことすらできないって言っていました。スケールメリットを駆使するだけでなく、熱交換など集積する効果は、cpuなどの集積回路のメリット以上に大きいなんて言う人もいます。
あと、オマケですが、食糧のメジャーと言われるアメリカのカーギルは、衛星とか持ってて、スーパーコンピュータとかで気象とか解析しているらしいです。興味あるので、色々調べて見たいんですが、あれだけ大きい会社なのに株式を上場していないので、アニュアルレポートとかで調べることが出来ないんです。カネのある会社、力のある会社の非上場のメリットはこういうところで感じます。時間のある時にいろいろ調べてみようと思います。
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