2012年5月7日月曜日

植物油の収量と特徴【バイオディーゼルとバイオマスの考察】

マレーシアやインドネシアでアホみたいにプランテーションで作られているパームオイルですが、トウモロコシとかと比較すると油の収量の桁が一つちがいますね。我々がよく目にする植物油の代表選手としての大豆でも一ヘクタールあたり、たったの400KG程度ですからね。容積ですと、スーツケース3つ分ぐらいですね。1mX1mX1mの箱の丁度半分くらいといったらいいんでしょうか。これが、甲子園球場ぐらいの広さ(1kmX1kmX1km)の1ヘクタールから採れる量といったら、ホント少ないなーと思います。

パームオイルですと、5000KG、5トンで、1mX1mX1mの立方体の箱が5個分、大型冷蔵庫3つ分ぐらいと言ったらいいんでしょうか。ホント、これを考えるとバイオディーゼルとか色々言っていますが、ホント、効率が意外と悪いなと思います。榎本藻やオーランチキトリウムのような藻がが油を作るものとして本命視されていますが、政府などが全力で援助してやってもらいたいもんですよ。うまく行けばリッター50円くらいになるということですから、今の油の原価を考えるとトントンと言ったところじゃないでしょうか。

トウモロコシから作ったとしたら、それこそ気の遠くなるような感じがします。補助金とかなかったら完全に駄目駄目ですね。モノによっては、1リットル作るのに3リットルくらい費やすというアホなものもありますから。

ふと思い出したんですが、前に、私の周りで、インドネシアやマレーシアのガソリンが高いと馬鹿なことを言っていた人がいました。確かに、日本での日本人の給与で他の生活必需品などとの価格比率を考えると、高いんですが、この両国は日本の3分の1程度のガソリン価格ですからね。何が高いんだ!!と思いました。理由は、現地の人の給与を考えると高いと。もうね、アホかかと馬鹿かと。

ガソリンは、国際市況品な訳で、国際価格な訳ですから、それに連動するわけですから、高いも安いもないと。それに、EUや日本などと比べると、インドネシアとマレーシアは激安で、サウジアラビアなどの産油国(このあたりはかなり特殊でリッター12円程度なので比較になりません)の例外を除けば、世界でも最も安い部類に入りますからね。で、仮に1バレル100USDとして計算すると、原価は60円くらいになるので、両国は妥当な価格なんですよね。それに、レギュラーガソリンにいたっては、補助金がついて、安くなっているくらいですから。

勘違いしている人が多いんですが、発展途上国で生活をすれば、安く済むと思っている人もいるようですが、日本的な生活をすれば、同じということは殆どなく、基本はもっともっとお金がかかります。従って、「車がなければ生活ができない」と言うのは、自分達の基準を置いた屁理屈に過ぎず、代替手段はあるんですよね。日本だって、車がまともに一般世帯に普及したのは、ここ数十年ですから。ただ、車がなければ、今の生活スタイルでは、格段に不便になりますが・・・・。


●作物による植物油の収量と特徴
http://journeytoforever.org/jp/biodiesel_yield.html


■植物油の収量順に並べた一覧
作物 1ヘクタールあたりの油収量(kg) 1ヘクタールあたりの油収量(リッター)

トウモロコシ 145 172
カシューナッツ 148 176
オーツ(カラス麦) 183 217
ルピナス 195 232
ケナフ 230 273
キンセンカの乾燥花 256 305
綿花 273 325
ヘンプ麻 305 363
大豆 375 446
コーヒー豆 386 459
亜麻仁 402 478
ヘーゼルナッツ 405 482
トウダイグサ(euphorbia) 440 524
カボチャの種 449 534
コリアンダー 450 536
カラシナの種 481 572
camelina(アマナズナ属) 490 583
ゴマ 585 696
紅花 655 779
米 696 828
油桐 790 940
ヒマワリ 800 952
ココア(カカオ) 863 1026
落花生 890 1059
ケシ 978 1163
菜種 1000 1190
オリーブ 1019 1212
ヒマの種 1188 1413
ペカンナッツ 1505 1791
ホホバ 1528 1818
珊瑚油桐(サンゴアブラギリ) 1590 1892
マカダミアナッツ 1887 2246
ブラジルナッツ 2010 2392
アボカド 2217 2638
ココナッツ 2260 2689
ギネアアブラヤシ(パーム油) 5000 5950



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