連結決算が導入されてからは、子会社への損失隠しや飛ばしなどがしにくくなり、より実体が示されるようになった訳ですが、多くの人が、トヨタはキャッシュリッチな会社と勘違いしていることです。確かにキャッシュリッチであることには、代わりはありませんが、比率などをみると普通の会社です。9日発表された2012年3月期連結決算によると、売上高は20兆8481億円、営業利益は1兆391億円となっていますが、何故かサンケイ系が営業利益が3556億円と報道しています。これは、税引き後利益の間違いじゃなかろうかと。大手の新聞社でも営業利益、経常利益、税引き前利益、税引き後利益の違いも分からない人がいるみたいですからねw ひょっとすると、日本の会計基準と米国会計基準を取り違えたかもしれませんし。。。
それよりも怖いのが、トヨタは、元町工場、本社工場、貞宝などの工場が豊田市近郊に密集しています。東南海地震や三河地震など、過去に大きな地震が発生していますし、これからもかなり高い確率で地震が発生する可能性があることを忘れてはいけません。密集していると言うことは、製造効率などが高まる訳ですが、震災があった場合は被災も同じタイミングですると言うことです。直近では、東日本日本大震災やタイの洪水があったわけで、それらを考えると愛知県の三河地区に集積しているトヨタの工場のリスクは非常に大きいと指摘せざるを得ません。豊田章男社長は、アメリカでの事件などの洗礼を受けているので、おそらく様々なリスクについては想定をしていると思います。余談ですが、今はなき三洋電機は、新潟県中越地震の際、子会社である新潟三洋電子(現・三洋半導体製造)の半導体工場が被災。無保険(地震保険)だったことから、「阪神・淡路大震災を経験したはずの会社にあるまじき行為」として世間からの批判を浴びただけでなく、500億円超の被害が同年度決算にほぼそのまま損失として計上されたという笑うに笑えないことがあり、リスクマネージメント上の問題が指摘されたところでもありますが、トヨタに限ってはそんなことはあり得ないと思います。
自動車産業は日本の基幹産業として、我が国経済を牽引してきたわけで、家電が総崩れになり、素材産業の代表選手としての製鉄業の鉄鋼も粗鋼生産高で韓国や中国に軒並み抜かれているような状況になってしまった現在、最後まで死守しなければならない業界であるのは間違いありませんが、我が国最大規模のグループ企業であるトヨタの震災リスクを分析すると、万が一の際は怖いなと思いました。
これがトヨタの本体の直轄工場です。九州トヨタとか関東自動車工業などは含みません。ホント、本体だけだと、愛知県の狭い地域に密集しているんですね。これを見て改めて驚きましたよ。まぁ、アイシンだとかデンソーなどの身内企業を含めると怖いな・・・・。裏をかえすと、自動車と言うのは周辺への波及効果や乗数効果の極めて大きな産業であり、ちょっとした事でまわりに甚大な影響を及ぼすことが分かります。設備投資をちょこっとしただけでも、関連企業とか下請け、孫請けとかまでの影響度を考えたら本当にむちゃくちゃ規模は大きいですからね。おそらく、優秀な人間が集まっているトヨタのことですからJIT(ジャストインタイム)のカンバン方式などを万が一の震災が起こったときに備えて、シュミレーションをしていると思います。これは、以前の過度に最適化されたサプライチェーンで、遊びが無くなってしまって、品不足が発生した新潟県中越沖地震で被災したピストンリングメーカーリケンのことや系列の部品メーカーであるアイシン精機刈谷工場の火災によってブレーキ部品の供給が止まったためことを踏まえ、当然のことながらカイゼンとして、事例をフィードバックさせていると思います。
1)本社工場
2)元町工場
3)上郷工場
4)高岡工場
5)三好工場
6)堤工場
7)明知工場
8)下山工場
9)衣浦工場
10)田原工場
11)貞宝工場
12)広瀬工場
これみると、結構東南アジア地区南アジア地区も工場がかなりあり、パキスタンにあるのも驚きましたよ。
1)インド
1)インド
カローラ、イノーバ、フォーチュナー、エティオス
2)インドネシア
イノーバ、フォーチュナー、アバンザ、ダイナ
3)マレーシア
ハイエース、ヴィオス、ハイラックス、イノーバ、フォーチュナー
4)パキスタン
カローラ、ハイラックス
5)フィリピン
5)フィリピン
イノーバ、ヴィオス
6)タイ
6)タイ
カローラ、カムリ、カムリハイブリッド、プリウス、ヴィオス、ヤリス、
ハイラックス、フォーチュナー、カムリ、カローラ、ヴィオス、イノーバ、ハイエース、
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