2ちゃんねるのひろゆき氏が過去に情報の洪水の中で、生きていくために「嘘は嘘であると見抜ける人で無いと掲示板の利用は難しい」と言ったことを思い出しましたが、的確に判断できる知識と論理力がないと、いくら腐るほど情報が入手できても、分析も予想もなにもできないと思うんですよね。
いくら鮮度の高い情報であっても、それをうまく料理できなければ、価値がないどころか、人によっては有害な情報にすらなってしまいます。
私も、過去は、「限定」と言う言葉や「最終」と言う言葉に釣られて買ってしまうことが多かったですし、テレビなどの仕掛け人が作ったブームに乗せられてしまうことが多かったのも事実です。車も、昔は大好きだったんですが、今は、乗れてある程度の安全性が確保できればいいかなーと。
1990年代前後のいわゆるバブルと言われる時代は、ソアラやシルビア、プレリュードが女子大生ホイホイと言われた位で、先輩も、シルビアはナンパ受けが良かったと言っていました。もう、今はそんな時代じゃないですからね。あの頃のトレンディドラマとかもホント懐かしいなと。今じゃ、とても流行らんだろうと。あの頃は、マスコミが一方的に流す情報や勝手に作ったブームでも他に選択肢がないですし、テレビの流すものが正しいと思っているひとがあまりにも多かったですし、私もその一人でした。
大学に入ってからですかね、バイトはしていたんですが、暇をあまりにも持て余し、別冊宝島とか、本を読むことに目覚めてしまったのは。あとは、やはりインターネットとの出会いが大きかったですよ。当時はまだ、2ちゃんねるはなかったんですが、2ちゃんねるがあったら、どっぷり浸かっていたことでしょう。
社会人になっても、ホント、ネットと言うのはホントあまりにも情報収集の手段としても大きく、これを使いこなせるひとと使いこなせない人の差は、歴然としたものになるだろうなーと思っていました。特に、検索エンジンをうまく使えるか使えないか。特にキーワードの選定と言うセンスが結構モノをいいますからね。
恐るべきグーグルは、色々改良して、「・・・・ではありませんか?」とミスタイプも予測するようになったり、関連のキーワードも一緒にだすようになり、昔から考えると、ホント、むちゃくちゃ進歩したなーと。あとは、データベースのボリュームも昔の10倍や100倍どころじゃないくらい膨大な量ですからね。
ただ、一番のポイントは、冒頭でも述べましたが、質の高い情報があっても、それを使いこなせなかったら、無いも同然。ひろゆき氏の発言のように、嘘を嘘と見抜けるだけの知識と洞察力、論理力がないといけないという、大元の問題になっちゃうんですよね。何気にOA化やコンピュータの活用が、基礎学力が高くないとできないと言うことも、最近感じます。そうは言っても、これは、学歴じゃなくて「地頭の良さ」ですよ。
高専とか、ホント要領いいなと思うことかなりありますもん。下手な院卒なんか全くかなわないくらいでしたもん。私の周りで、大阪大学の大学院出た人間が仕事でサンドバック状態にされているのを見て改めてそう思いました。ですので、私も常日頃から、文章を書かないともともとアホなのがもっともっとアホになると思って、この場を利用して書いています。それにしても、自分の文章ってホントゴミみたいな文章だなと思います。教養のなさ、ボキャの少なさを改めて実感しますわ。
●情報格差
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%83%85%E5%A0%B1%E6%A0%BC%E5%B7%AE
情報格差(じょうほうかくさ)とは、対象間における放送・通信の情報量に差があること。また、情報技術 (IT) を使いこなせる者と使いこなせない者の間に格差が生じていることを指す。特に情報技術を使えていない、あるいは取り入れられる情報量が少ない人々の事を情報弱者とも呼ばれる。
本記事では、情報格差及びデジタル・ディバイド(Digital Divide)について述べるものとする。尚、辞書や文献などにより定義に若干の差異があるが[1]、実際の用例ではデジタル・ディバイドと同義で使われる場合や、企業と消費者の情報量の差(情報の非対称性)として使われたりする。したがって、特に断り書きがない限りは両者を峻別せずに記載するものとする。
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概要 [編集]
インターネットにおける情報格差 [編集]
「ディジタル・ディバイド」という言葉が公式に初めて使用されたのは1996年にテネシー州ノックスビルで行われた演説で当時のアメリカ合衆国副大統領であるアル・ゴアが発言したものであるといわれている[2]。この演説では以前よりゴアが強く提唱していた「情報スーパーハイウェイ構想」を2000年までにアメリカ全土の都市部から郊外・農村部に至るまで隅々に網羅させることを約束し、将来の子孫達にが「ディジタル・ディバイド」によって区切られる事がない世界を作りたいと演説の中に織り込んだ。これに続く形で当時の大統領であるビル・クリントンがゴアの発言で使用された「ディジタル・ディバイド」という言葉を引用し、人々は技術を開発し知識を共有しない事は不平等や摩擦、不安を生む切っ掛けとなるため、それらの課題に一丸となって取り組まなければならないと語っている[2]。
この発言が切っ掛けとなりディジタル・ディバイドが日本国内においても「情報格差」などと呼ばれるようになった。一般的な情報格差が世界的な議題となったのは、2000年前後からであり[3]。2000年では世界総人口の7%がインターネットが普及している人口であるが、アメリカ合衆国とカナダだけで、世界のインターネット人口の49.4%を占める状況となっていた[3]、先進国におけるインターネット普及率は2003年から2004年に飛躍的に上昇しており、2007年までに62%の普及が見られる。これは先進国におけるブロードバンド通信基盤が整備され始めて足並みがそろい始めた時期とも重なる。これら先進国での通信技術の向上はインターネット普及に大きく貢献したと言える。
しかし反面、発展途上国においては先進国と比較して経済力、通信技術共に不利であることは否めない。2000年度では先進国で31%の普及をみせていたインターネット普及率も発展途上国では僅か2%の普及にとどまり、2007年までに17%にインターネット普及率が上昇したものの、これらの普及の多くは発展途上国の都市中心部や富裕層にのみ普及しているといわれ、先進国と比較して一般的な普及としているとは言えない状況である。マサチューセッツ工科大学のプロジェクトチームが推進しているThe Children's Machineは、このような情報格差の解消を目的としている。
情報格差が経済的格差を拡大する要因とならぬよう、各国政府は対策に追われている。アメリカでは、白人と黒人の情報格差の広がりが問題になっていたが、例えば電話がそうであるように、ある程度以上普及すれば格差が減少していくという事を根拠に政府がインフラ整備と情報技術の普及に予算をつぎ込んだ。
日本におけるインターネットの情報格差 [編集]
日本においては、1990年代中期以降にインターネットなどのコンピュータネットワーク(情報技術)が普及を見せてきた[5]。日本におけるインターネットの普及は特に2000年より基本戦略として取り入れられ[6]、続いて2001年に後述するe-Japan戦略[4]など日本国内でさらなる情報技術の普及を掲げた計画を政府主導のもとに行われ整備されていったが、普及と同時に企業や事業所内のOA化が進み、その為にパソコンなどの情報機器の操作に習熟していないことや、情報機器そのものを持っていないことは、社会的に大きな不利として働くようになった。
また、内閣府の調査では単身世帯・家族同居を含み2007年の調査で78%の普及率が見られるが[5]、総務省の統計によるとパソコンの所有率は30代をピークに40代、50代の社会人世代は業務でも使用する為にインターネットを使えるようになっているが、60代以上となるシニア世代から極端に普及率が低下しているのが見受けられる。また、30代と比較して20代のパソコン普及率が低いのも現状であり、これらの若年層がパソコンやインターネットの操作に習熟していない者が多い事も指摘されている[7][8]。若年層がパソコンを扱えない理由として挙げられるのが携帯電話の普及であり、携帯電話でインターネットなど一部パソコンの機能をそのまま有ししている為、パソコンを持つ必要性が欠いたためとも言われる。また、さらに近年におけるスマートフォンの普及もパソコンよりも操作性が容易ながらパソコンに近い能力を持つ端末である為、インターネットの使用率では十分な浸透をみせるもののパソコンなど一定の習熟度が必要な端末を扱えない若年層が増えつつあることが問題となっている。これらを「親指族」「携帯族」などど揶揄される。
逆に情報格差の男女比については緩和されつつある。パソコンや携帯電話を含め情報通信端末の使用は男性が圧倒的に多かったが、近年ではあまり差異が見られなくなってきている。この他に地域による情報格差も問題となっており、都心部と比較して村落など地方における情報格差も指摘されている。また、これら情報通信端末の中でもパソコンを使えていない人やインターネットの使用頻度の問題で情報収集能力が低い人の事を「情報弱者」から略して「情弱」と呼ばれる傾向になり、一種のスラングとして扱われている。
携帯電話における情報格差 [編集]
携帯電話の使用率も先進国と発展途上国とでは大きな開きがある[9]。携帯電話の登場は1980年代であるが日本を含めたアメリカやEU諸国など先進国では早期から携帯電話の普及が見られ、2000年には先進国に住む人の半数に携帯電話が普及している。その後も普及を続け2007年には先進国ではほぼ全員である97%に普及し、以後は増加はしているものの横這いに近い状態が続いている [10]。一方、発展途上国ではインターネットと同じく携帯電話もまだ普及していないのが現状があり、ここでも情報格差が発生している[11]。但し、インターネットと比較すると操作が容易であることと、新興国や発展途上国の貧困層を対象としたBOPビジネスの商材の中に携帯電話も含まれており、この結果BOPビジネスのターゲットとなっている地区での携帯電話の加入数が爆発的に増加しており、まだまだ先進国との差はあるものの携帯電話における情報格差は徐々に埋まりつつある[12][13]。
なお、携帯電話普及の課程には国によって差異がある。現在、人口比で最も多く携帯電話が普及している国はルクセンブルクで、これにイタリア、香港と続く。1990年代前半から2000年代前半までは特にフィンランド、ノルウェー、スウェーデンなどの北欧諸国が台頭し、日本も1990年代中期から高い普及率を見せている国の一つとなった。しかし、2000年代中期より新興国の台頭や新しいビジネスモデルの提案からさらなる普及がみられ、以前の普及率とは様相が変わり始めている。特に2000年中期以降に目覚ましい普及を見せているのがロシアである[11]。 インターネットと比較しても携帯電話のほうが普及に勢いがあるのが明白であり、2007年度で11億台の携帯電話が生産されている。これは、2007年に生産されたパソコン(2億8千万台)の約4倍となる。世界の携帯電話加入数は32億8500万であり、これは世界の人口の約半数が携帯電話を所持しているという計算になる。このままの推移では、試算上で2010年には地球上の人口の約70%の人が携帯電話を所持するという計算になり、近い将来には携帯電話における情報格差はなくなる目途が立ちつつある[14]。
日本における携帯電話の情報格差 [編集]
情報資源について [編集]
デジタル・ディバイドに関連して、通信ネットワーク等情報通信資源を情報資源と述べることがある[15]。ただし、日本学術会議基盤情報通信研究連絡委員会報告書『情報資源・マルチメディア社会の将来に向けて』では、「情報の中で、利用者やシステムが利用時に価値を認めた情報」と定義していたりと、必ずしも一意ではない。
情報格差の各側面 [編集]
- 情報手段の格差
- 通信手段の格差
- 情報資源の格差
日本における通信格差 [編集]
日本国内で、東京都(23区)・大阪市・名古屋市などの大都市を除いた市・町・村および離島別におけるブロードバンド利用可否の格差。日本では2000年頃から、地方へブロードバンドが普及するにつれ、「ブロードバンドを利用できる地区」と、「(ADSLすら)利用できない地区」との情報アクセスへの格差が生じるようになっている。最近では、FTTHや無線系サービス(WiMAX等)より、高速なブロードバンドサービスが提供されるようになったが、サービスが「利用できる地区」と「利用できない地区」との情報アクセスへの格差はさらに拡大している。
2009年末現在では、ほとんどの市・町でADSLが提供されるよう拡大されつつあるが、村や離島(特に沖縄県)ではいまだに提供されていない場合が多く、またあまねく全ての市・町・村への提供が義務づけられていないため、完全に提供できていない(64kbps以下の低速・定額制のインターネット接続サービスに関しては、ほとんどの村に普及しているが、それでも100%には達成できていない)。
このことは、一部の電子掲示板などのコミュニティでしばしば取り上げられるようになった。「スラッシュドット」では、「ブロードバンド難民」と呼ばれた。これには二つの意味があり、情報格差(通信格差)として問題になるのは主に後者である。
- ADSLなどの加入・解約手続きを行ったにもかかわらず、それに関する手続きや作業を長期間履行されず放置されている者。さらに長期間待たされた上に断られたり、特に解約時においては「回線握り」と呼ばれ、ADSL業者を変更する際に問題とされる。Yahoo! BBにおいて開業当初に問題とされたが、現在では改善されている[要出典]。
- 住んでいる所で、ブロードバンドあるいは定額制インターネット接続サービスを全く受けられない状態。
これらの問題を解決すべく、総務省などが中心となり、「ブロードバンド・ゼロ地域 脱出政策」の戦略案を纏めている。しかし、平成22年末において、未だに2割近くがナローバンド回線を使っているという調査結果がある[17]。
分類 [編集]
- 過疎型
- 人口が少ないことで、都市部と同額の料金では採算が合わないという口実があるため、国内全ての市町村にブロードバンドへサービスを提供する事業者は存在しない。法的にもインターネット接続サービスは日本全国への提供が義務づけられていないため、サービスを受けられない(ユニバーサルサービスの対象には、ブロードバンドの提供は含まれていない)。近年のアクセスポイントのワンナンバー化により、頼みの綱である準定額サービス・テレホーダイが利用できないプロバイダが増えつつあることが懸念されている。
- 都市型
- 既に地域としては進出済みであるが、後述する事情によりサービスを受けられないケース。大都市周辺の郊外の住宅地に多いが、定額制のナローバンドによる常時接続(フレッツ・ISDN)だけなら使用できるケースも多い。
原因 [編集]
最大の原因は「過疎型(=採算が取れないという口実)」にあるが、他にも以下のような複数の原因が存在することもある。
- 過疎
- 人口が極端に少なく、民間ベースでは採算が合わないためサービスが提供されない。これらの地域では自治体主導でCATVなどの整備を進めているところが多々あるが、山間部など新規配線コストが高額になる様な所では整備困難な場所が多い。
- 利用者の人口密度
- 人口密度的には問題がない場合でも、競合する業者が複数あり自社の利用者の密度が低い場合、同一地区内である程度の数がそろわないと、サービス対象地区内でも、採算が取れないためサービスが提供されない。最悪の場合、競合する業者が複数あっても、それらすべてから「利用者の密度が低い」(絶対数が少ない)ことを理由にサービスの提供を拒否される場合がある。
- 光収容
- ADSL特有の問題。RT(Remote Terminal:銅線と光ファイバーの変換装置)などにより、経路途中まで光ファイバー化されていたり、最近のマンションなどの集合住宅において、電話回線が集合装置まで光ファイバーで引き込まれているため、ADSLのように、電話局から末端の加入者宅まで一貫してメタル線を必要とするインフラを利用できない(直収電話なども同様)。これは、当初NTT東西がFTTH整備までISDNを使う予定で投資を推し進めた名残である。
- 回線品質
- ADSL特有の問題。人口密度の低さなどで、電話局からの線路長が長すぎる、紙絶縁など品質の低いケーブルや手抜き工事、電話線のスタブ線、幹線道路や鉄道などから発生するノイズ、海岸沿いに於ける塩害などによるケーブル及び器具の腐食などによる回線品質の悪化など、信号の減衰やノイズが多すぎてADSLを正常に利用できないケース。
- 電話設備の問題
- 会社や学校などの独身寮を中心とした集合住宅においては、電話回線自体がレンタル回線であったり、工場や学校の敷地内にある場合には、PBXなど独自の交換設備を介している場合があり、この場合はADSLなどのブロードバンドサービスはもちろん、フレッツISDNを含むISDN回線、テレホーダイなどの割引サービスなど、一般的な音声通話以外のサービスを一切受けられない。
- 集合住宅問題
- 集合住宅で、FTTHやCATVなど、配線方法によっては、壁に回線の穴を開けるなど大がかりな壁面工事が必要なインフラは、賃貸住宅であれば大家、分譲マンションであれば管理組合の許可を得る必要があるが、インターネットに対して関心が低いなど何らかの理由により敬遠するような大家、管理組合や住人が居る場合には、しばしば許可が得られないケースがある。
- 一例ではあるが、神奈川県営住宅では、2003年までインターネット回線に関する一切の工事を許可していなかった。理由として、神奈川県住宅営繕事務所は「同住宅は低所得者向けであるから、生活に最低限必要な物以外の“贅沢品”の使用は認められない」[18]とするものだった。翌2004年からは「模様替え(増築)」なる名目で許可はされたものの、「建物本体に一切の改造を加えず、現在使用している電話管路などをそのまま利用する」[18]など、他にも厳しい制約を設け、居住者のインターネット使用を制限しようとしている。また、手続きにも時間を要し、早くても申請から1か月超、場合によっては数か月もの時間を要するなど、不誠実な役所仕事に終始している。
- その一方で、VDSLを利用する形となるが、既に全棟でFTTHを利用可能な県営住宅も存在する。
- また、住宅の戸数が少ないために事業者の営業上の理由で不可な場合や、電柱より高い部屋には光ファイバーを直接引き込めないなど施工方法上の理由で不可な場合などもある。ただしエアコン設置時に壁に配管用の穴を開けている場合、ADSLでタイプ2と呼ばれるADSL専用回線をその穴の隙間を使って回線を引き込むことが出来る。
- ブロードバンドが一般化する前の建築物においては、光ファイバーなど新しいインフラに対する配慮が行われていないことが多く、配線や配管のスペースに余裕がなかったり、特に急カーブさせることが難しい光ファイバーを通すことは困難である。
- CATV対応マンションであっても、配線されている同軸ケーブルに関して、流合雑音の問題や、あるいは有線放送などを重畳などしているため、CATVのインターネットサービス(CATVのデジタル放送サービスも含む)を利用できないことがある。
- 共同アンテナ問題
- 過疎地に於いて共聴組合にて管理しているTVアンテナの中には、CATVに複数の組合員が移行した場合、TVアンテナの保守管理がコスト高になり運営が不可能となる。その為区域全体でCATVの導入に消極的になり、併せてインターネットの整備が遅れる結果を招いている。
- 電線類地中化問題
- 電線類地中化で道路に電柱が無くなると、地下管路を経由して、ケーブルを建物に引き込むことになるが、その割高な工事費や、通信会社が道路管理者に支払う必要がある管路使用料がネックとなり、光ファイバーや同軸ケーブルなどの敷設を拒む通信会社(ケーブルテレビ局)が存在している[19][20]。
放送・通信の格差により生じる問題点 [編集]
- 通信(回線の速度)と放送の格差は情報収集などの能力の差に繋がる。近年では行政機関のオンラインシステム、学校教育や就職活動、情報系を中心とした各種産業においてブロードバンドへの依存度が高くなっており、町・村や離島の役場におけるオンラインシステムや学校のカリキュラム遂行に支障が出たり、就業機会に影響があるなど、デジタルデバイドの一形態ともいえる問題がある。
- これにより、地上デジタルテレビ放送(地デジ)・ブロードバンドの提供されない地域(特に村・離島)および地上波民放で受信可能なチャンネル数が少ない地域(特に3局以下)から若年層が離れる人口流出なども発生し、過疎化の促進による悪循環を促している(総務省主導の「次世代ブロードバンド戦略2010」は、直接的な過疎対策として盛り込まれたわけではない)。
- 地デジやADSL・FTTHのCMでは「全ての市・町・村に提供されていない」ことや、「地デジやブロードバンドを利用できない地域がある」点についてはほとんど言及しておらず、画面の隅に小さく表示される程度でしかない。それらのCMも全域で放送されるため、あたかも「全域で利用できる」かのように誤解される可能性もある(回線の絶対数や契約者の世帯数が多いことを強調する宣伝も多々見られるが、回線数・契約世帯数の多さが、提供エリアの充実を示すものではないことに留意するべきである)。
- 動画や音楽の配信サービスは、1Mbps以上の速度を有する回線で提供されることを前提にし、1Mbps未満の低速なADSLやナローバンドでの利用を想定していないものが多いことからサービスに支障が出ており、事実上有料サービスすら受けることが困難な状態となっている。
- ADSLやFTTH、CATVといったブロードバンド回線の利用を前提としているIP電話が利用できない。
- ワームやコンピュータウイルスの蔓延に伴うOSなどのセキュリティパッチやアンチウイルスソフトウェアのパターンファイル入手、あるいは各種ソフトウェアのバグフィックスの修正ファイルの入手がWindowsを中心としてブロードバンド回線によるダウンロード依存型になっている。「ブロードバンド難民」のユーザにとっては、それらへの対策も困難になっている(ナローバンドの常時接続でも全くダウンロードできないわけではないが、数MBのファイルをダウンロードするにも数分~数十分を要するうえ、長時間の接続で回線が不安定な状態になるため、切断されてしまうことも多々ある。もしダウンロード中に切断された場合、続きから再開できず初めからやり直しになるケースもあり、この場合ダウンロードは事実上不可能である)。
- ウェブページの閲覧、ファイル転送やメールの送受信に関して、当初よりブロードバンド回線による大容量の通信を想定している場合には、結果としてナローバンドユーザのサービス利用を疎外してしまう面もある(ナローバンドユーザへの配慮ができていない)。
- 個人情報保護法の施行や学校関係者の不祥事を口実にした振り込め詐欺の被害が急増しているため学級やPTAの緊急連絡網をインターネットによる直接連絡(公式サイトのトップページにおける「緊急情報があるので確認」するよう促す表示やメーリングリスト)に切り替える動きがあるが、その際に情報格差(通信格差)の発生している家庭への対応が問題となっている。
解決策 [編集]
技術的解決策 [編集]
技術の進歩・低価格化により、数年前までは不可能だったブロードバンドの導入も可能・容易になっている。
- プラスチック製光ファイバーの導入・普及
- グラスファイバー製よりも曲げに強く、屋内配線として、通常の配管にも導入しやすくなった。
- ラスト10メートルの進歩・普及 (FTTB/FTTCなど)
- 既存インフラの活用
- 改良型ADSL
- 無線によるラストワンマイル整備
ナローバンド定額制や、無線系アクセスによる代替 [編集]
それでもなお、諸事情のためにブロードバンド回線が利用できない場合では、ISDNベースのフレッツ・ISDNや、本来モバイル向け無線アクセスであるPHSのAIR-EDGEの定額制接続や、@FreeDなどの定額制ナローバンド接続をメイン回線として使用し、電話代を定額で固定させるだけで解決を図るケースもある。
第三世代携帯電話においては384kbpsや、2Mbps以上の通信スループットを謳うサービスもあるが、日本国内ではほぼ全ての料金プランで、携帯端末単独での使用とPCなどに接続して使用する場合で課金制度が異なるため、数万円~数百万円単位の高額な課金を請求される恐れがある。パケ死の項目も参照。
PHSのAIR-EDGEにおいては最高408kbpsを謳うW-OAM通信がサービス開始されたが、第三世代携帯電話のMbpsクラスの高速サービスと同様に、東京・大阪などの都市部を優先してサービス展開がされるため、地方では常に後手々々で高速無線アクセスの提供を全く行わないのが現状である。そのため、FTTHが提供されないため、高速な無線系サービスを利用しようとしても、そもそもFTTHが提供されないような地域には高速な無線系サービスが提供されていないので利用できない。
2007年3月31日より、第三世代携帯電話では初となる携帯端末だけでなくPCを介した最大3,6Mbpsデータ通信も完全定額5980円で利用できるイー・モバイルが新規参入をしたが、やはりサービス開始当初は東京・大阪・名古屋・京都市内といった人口の多い都市部のみの提供にしか留まらず、これも情報格差の一旦といえる。
また、通信パケット量が多くまたは通信時間が長くなるほど、課金が上昇する従量制(準定額制を含む)であったり、PHSの定額制・準定額制においても、高速な通信になるほどまたは通信時間が長くなるほど、基本料金が高額であったりと、固定通信系ブロードバンド回線に比較してスループット対コストのパフォーマンスが低い問題もある。また一部の利用者による帯域の占有が問題になっており、事業者が帯域制限を実施していることがパフォーマンスの低下に拍車をかけている。ただ、移動体通信事業には巨額の費用が必要であること、また有限資源である無線帯域を共用して伝送路として利用する以上、現状避けがたい問題ではある。
フレッツ・ISDNやダイヤルアップのISDNも、国内の全域で提供されているように思われがちだが、フレッツ・ISDNについては一部の地方で未提供の局がまだ残っており、完全な全域での提供に達していない。
また収容局から加入者宅までの線路長が8~10kmを超えるような遠距離の場合、ISDNのサービス自体がほぼ不可能である。(PHSやダイヤルアップ接続などでの定額制接続手段がない限りにおいては)いずれの常時定額接続手段も存在しない地域が一部の町・村・離島に残っているのも現状である。
自治体などの取り組み、今後の技術展開など [編集]
自治体やNPOの関心が高い地域では、さまざまな地域独自の試みが行われている。
多摩ニュータウンの八王子市柚木地区のNPOである「FUSION長池」や八丈島の「八丈島にブロードバンドを推進する会」などによる署名活動やブロードバンド事業者や行政に対する陳情活動が行われたり、北海道 渡島支庁 山越郡 八雲町の八雲PC同好会のように署名や陳情だけではなく、独自に専用線を確保して、無線LANで分配することで定額接続を実現といったケースがある。特に八雲町のケースは、北海道新聞で報道され、これをきっかけにブロードバンド事業者が八雲町への進出を決めるなどの反響があった。
また、島根県や秋田県、岡山県では、ADSLを中心に進出したブロードバンド事業者に経済的援助を与えたり、地方自治体が整備したインフラを民間にも開放するなどの整備促進策を取ったり、三重県や岐阜県などでは、CATVを主として県がブロードバンド整備を行っている。この為、三重県に於いては、県道や国道から余程離れた一戸建て以外では、殆ど全県でCATVによるブロードバンドが利用できるまで整備されている。
総務省でも、この問題を解決するために、地方自治体が初めから民間への開放を目的としてインフラ整備を行うことの是非が論じられたり、5GHz帯を無線によるインフラ構築用に開放する動きがあるが、現在の行政側の対策は、過疎型対策がメインである。
また、技術的には、研究開発段階ではあるが、人工衛星による超高速インターネット衛星「WINDS」などが計画されており、全国同じ条件でサービスを受けられることが特徴となっている。「成層圏プラットフォーム」(成層圏滞空飛行船)もこれに近い形態といえる[21]。
しかし肝心の“インターネット端末普及”は、パソコン教室に通って使い方に習熟しなければ困難である。パーソナルコンピュータ若しくは携帯電話は、普及したとはいえ、まだ家電製品並みの使い易さになっているわけではない。
総務省によるu-Japan政策 [編集]
- 2008年度までに「ブロードバンド・ゼロ市町村」(全域においてADSL・FTTH・CATVいずれのブロードバンド回線も利用できない市町村)を解消すること
- 2010年度までに「ブロードバンド・ゼロ地域」(いずれの種類のブロードバンド回線も利用できない地域)を解消し、
- 超高速ブロードバンド(FTTHなど)の世帯単位でのカバー率を90%以上とすること
を目標として掲げた。
放送格差(日本) [編集]
- 関東広域圏(東京都・千葉県・埼玉県・群馬県・栃木県・神奈川県)は6局
- 北海道・茨城県・中京広域圏・近畿広域圏・瀬戸内準広域圏・福岡県は5局
- 岩手県・山形県・宮城県・福島県・長野県・新潟県・静岡県・石川県・広島県・愛媛県・長崎県・熊本県・鹿児島県は4局
- 青森県・秋田県・富山県・山陰準広域圏・山口県・高知県・大分県・沖縄県は3局
- 山梨県[23]・福井県・宮崎県は2局、徳島県[23]・佐賀県[23]は1局
しかない。
ただし、放送対象地域内でも中継局が整備されていない場合もあり、必ずしも全ての市・町・村(特に山間部)および離島で民放の局が受信できるとは限らない。ケーブルテレビ[24]やデジタル放送の分野においても、同様の地域格差があり、極めて重大な放送格差である。また、新規テレビ局の開局は2011年の地上デジタル放送への完全移行まで行われない。
全国をあまねく網羅する衛星放送・衛星デジタル放送により、放送に関する格差はある一定のレベルについては解消されつつあるが、地上波しか視聴できない家庭が半数を占めているうえ、地上波が主である以上現在地上波とは番組編成が異なる衛星放送[25]では単にチャンネルが増えるだけであり、視聴できない全国放送の番組の殆どが現状ではなくなる訳ではなく、また集合住宅問題として何らかの理由により衛星アンテナが設置できない問題や、住宅形態を問わず衛星のある方角に障害物があるため受信できない問題は、都市部も含めて残っている。そのため、いまだに情報格差是正には至っていない。
ケーブルテレビは地方部の多くの自治体により、地上デジタルテレビ放送は国により強力に推進されているため、都市部でなくとも地域格差の解消は進むとは考えられるが、それでも国内全ての市・町・村および離島が網羅されないこと、デジタル化を期に民放連ならびローカル局などによる区域外再送信の原則禁止や同意拒否などの放送利権の行使で、今まで視聴できていた他県の放送局が今後見られなくなる恐れがあるなど、特にケーブルテレビについては、今後ますます地域格差が広まることが懸念される。ただ、地上デジタル放送は2010年12月時点で中継局などを設置せずにケーブルテレビなどで受信する地域などを除いて既存地域の中継局整備がほぼ完了した。また、ケーブルテレビの区域外再送信の禁止についても、実際は各放送局の権限に任せられているため、上記のような事例もあるものの、一部では各放送局の同意や大臣認定などで問題が解決されつつあるところもある(特に民放が3局以下の地域で多い)。
また、デジタル化ケーブルテレビや、光CATV(放送系光ファイバー、光放送)などのために必要な光ファイバー基盤(FTTH/FTTx)にしても前述の推進はあるとはいえ、離島や過疎地での提供が忌避され、都市部に優先される傾向があるため、サービス展開上でも地域格差が生じている。
日本では番組制作会社の力が弱く、番組の著作権を放送局が所有することが多いため、娯楽番組など嗜好性の高い番組がCSなどの専門局へ(外国のようには)移行せず、在京キー局中心の番組供給体制であることが格差につながっている。
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