今の価格であれば、いらない映像分野なんかを解体して、キャノンや富士フィルムであれば、購入可能だと思います。メディカル分野と言うのは利益率が高くて、まだまだ伸びる分野ですし、デジタルカメラみたいに競争がむちゃくちゃ激しくない分野ですからね。むしろ逆に言えば、相乗効果の見込めるといいながら、丸抱えをしてきたレッドオーシャンとも言える、糞みたいに競合が多い分野を切り捨てるチャンスですからね。
キャノンなんかはモロ光学系で、相乗効果がでますし、他の光学系のHOYAやペンタックス、コニカ・ミノルタが駄目駄目なだけに、さらに業界での差をつけるのに好機だと思うんですけどね。私がキャノンの経営者だったら、買いたいなと思います。でも、まだ悪材料がかなり出そうだから、もうちょい待とうかというタイミングじゃないですかね。まだ、真相は闇のなかですし。あとは、デジタルカメラなんかは完全に市場が飽和してきてるんで、利益率の高い医療系というのは、キャノンも手に入れたい部門じゃなかろうかと。逆説的に言うと、今のプリンターやデジカメ、複合機なんかは、もう後数年で、韓国や中国、台湾なんかが相当ちからをつけて、利益率がむちゃくちゃ下がるのが目に見えてますからね。次の一手を打ちたいけど、自社内での育成には時間はかかるし、顧客の開拓も時間がかかるので、目の前でバーゲンセールをやっていたら、喉から手が出るほど欲しいんじゃないかと。M&Aは時間を買うと言いますが、まさにその通りじゃないかと。
あとは、銀塩フィルムが駄目駄目で有り余るお金があるうちに、業態転換しちゃおうという富士フィルムですが、こっちは、光学系の周辺ってことで、今までの客とダブルところもありますし、医療系も少子高齢化が進んで需要がバンバン伸びる分野ですから、抑えちゃいたい分野じゃないのかと個人的には思います。なんせ、金は寝かしておいても簡単に増えませんから、こういう千歳一遇のチャンスを狙って、安く買い叩くというのがいいんじゃなかろうかと。また、利益率が下がってきたらパッケージで、売却すればいい話ですし。
それにしても、純資産が2兆円ほどある会社ですから、逆に資産を有効活用という面からも、悪材料で尽くしの場面で、いきなり、買収に名乗りを上げてもいいんじゃないかなと思います。前の富山化学の買収の時はあまりにも唐突で驚きましたからね。ホント、富士フィルム、金があるくせに容赦なくリストラをし、10年、20年後も高収益の会社で行こうっていう強さをひしひしと感じますからね。ホント、キャノンとか富士フィルムのようなCSRで、外面は良くとも、やってることはえげつないと言う会社、やっぱり、今の時代の生き残る条件なんじゃなかろうかと。
おそらく、このような2社は、経営企画部門がむちゃくちゃ優秀ですから、自社内で育成する場合と買収する場合を考えて、ずっと前からシュミレーションをして、買収妥当価格なども算出しているんでしょうけど、今は、タイミングを狙って、虎視眈々と待っているところじゃないでしょうか。おそらく、インハウスローヤーなんかは、今の悪材料を織り込んだ買収価値の算定のデューディリジェンスもしていると思いますよ。以前のシュミレーションと違って、今は前提が大きく変わってきていますからね。それに、買い叩くネタも色々探してと。
銀行とか証券会社のM&A部門もおそらく、同じようなことをしているでしょう。ディールの額が大きいですからね。証券会社なんか今はボロボロですから、こういう案件で手堅くディールをまとめて、手数料をもらいたいところじゃなかろうかと。地道に融資をしたり、通常の売買の手数料で稼いでもタカがしれてますから、やっぱり、巨額のM&Aでがつーんといきたいというところじゃないでしょうか?
0 件のコメント:
コメントを投稿